中国で“愛媛ミカン”握りつぶしPR「愛媛38号のミカンです」 市場に出回っていない品種を勝手に生産・輸出か…生産者は怒り

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いま中国で栽培されているミカンをめぐり、ある疑いが浮上しています。その名も「愛媛38号」。日本の農家からは、苗の無断流出の可能性もあると怒りの声が上がっています。
カメラに向かって立て続けにミカンを握りつぶす男性。
ミカンのジューシーさをアピールしているのですが、この後、男性が口にしたのは…
「ほら見てください、これがわが四川省眉山の“愛媛38号のミカン”です。すべて皮が薄く、肉厚、果汁たっぷり!1箱10元(日本円で約200円)でお送りいたします」
男性は、中国で栽培したミカンを“愛媛38号”と称して売っていました。
この愛媛38号という品種は、愛媛県が試験的に栽培し、市場には出回っていない品種です。
愛媛県の中村時広知事によると「確認は取れないんですけど、今から20数年前に視察団が来て、その時に(無断で持ち出された)という可能性がある」といいます。
また、別の動画でも…
「この最高品質の“愛媛ミカン”が好きならば “いいね”押して」
こちらで握りつぶされているのも“愛媛のミカン”です。いま中国で、無断で“愛媛”の名前を使ったミカンが次々と生産され、国内のみならず、海外にも輸出されているといいます。
こうした事態に、愛媛県のミカン生産者は…
愛媛県の農家 「田縁農園」田縁藤治 代表:我々生産者の気持ちを逆なでするような行為だと思います。本当残念でありながら、やっぱりやってほしくない。そういう憤りを感じますね。国内の品質の良いかんきつ類とか農産物を、輸入から輸出にだんだん力を入れているさなかに、国策としてやっていることを、本当に妨げるような行為だということで大変驚きと思う。
作り上げた「愛媛」のブランドを損なう行為に、愛媛県も…
愛媛県:「愛媛」という名前は中国でも商標登録しているので、中国の業者が勝手に「愛媛」の名前を使って販売しているのを見つければ差し止めをお願いしているが、業者の数が多すぎて間に合っていない。
全てをチェックすることが難しく、差し止めしきれない状態。
愛媛県 中村時広 知事:かつては商標登録とか品種登録がなかなかしっかりできていなかった面もあるので、今その体制も整えています。
(めざまし8 3月2日放送)

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