「聴覚障害児の将来収入は平均の85%」 死亡事故損賠で大阪地裁

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聴覚に障害がある女の子が重機にはねられ死亡し、両親が運転手らに損害賠償を求めた裁判で、大阪地裁は、女の子が将来得るはずだった収入について、すべての労働者の85%とする判決を言い渡した。
5年前、大阪市生野区で聴覚に障害があった井出安優香さん(当時11)が、重機にはねられて死亡した。
安優香さんは努力を重ね、人前でも話せるようになっていて、両親は安優香さんの「逸失利益」について、「すべての労働者の平均賃金」を基に計算すべきだと訴えていた。
一方、運転手側は、「聴覚障害者の平均賃金」を基に、両親が主張する金額のおよそ60%と主張。
大阪地裁は判決で、安優香さんは会話ができたことを認める一方、「聴力障害が労働能力を制限しうる事実であること自体は否定できない」として、逸失利益は全労働者の平均賃金の85%と判断した。
安優香さんの父親は「なぜそこまで娘の努力を否定されるのか悔しい」と話している。

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