コロナ病床、1年以内に廃止 5類移行で政府案 発熱外来1.5倍に

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新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけの引き下げに向けた、政府の医療提供体制移行案が判明した。コロナ患者専用で受け入れている入院病床は、遅くとも1年以内に廃止し、外来対応する医療機関は現在の1・5倍の約6万4000カ所に拡大する。引き下げ後も医療機関への支援は一定程度継続しつつ、入院・外来とも幅広い医療機関での患者受け入れを目指す。
【写真で振り返るコロナ禍】防護服で抱擁、猫もマスク 新型コロナの位置づけは、5月8日に現在の「新型インフルエンザ等感染症」から、季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げられる。政府は移行に伴い、医療提供体制を季節性インフルの対応レベルに戻したい考えだ。

移行案によると、コロナ病床は昨夏の感染「第7波」では、全国の1982重点医療機関に約5万1000床があったが、5月以降は都道府県ごとに計画を策定し、約4万6000床にする。移行期間の終了後はコロナ病床を廃止し、国内の全病院(8205カ所)で対応できることを目指す。 発熱外来は現在約4万2000カ所あるが、移行後は順次上積みし、季節性インフルを診療していた医療機関数と同程度の約6万4000カ所に拡大する方針だ。引き下げ後も、最大で1日45万人の患者が出ることを想定している。外来対応施設を増やすことによって、医療機関の「負担の平均化」を進める狙いがある。 ただ、当面は感染拡大の可能性があるため、現行の体制を維持する方針。コロナ病床の急激な減少や外来対応する医療機関の混乱を避けるため、これまで講じてきた病床確保料や診療報酬の特例について妥当性を検討し、一定程度を縮小したうえで当面は継続する。 政府は3月上旬をめどに、医療提供体制や医療費の公費負担などについて、引き下げ後の新しい方針を示す見通しだ。【神足俊輔】
新型コロナの位置づけは、5月8日に現在の「新型インフルエンザ等感染症」から、季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げられる。政府は移行に伴い、医療提供体制を季節性インフルの対応レベルに戻したい考えだ。
移行案によると、コロナ病床は昨夏の感染「第7波」では、全国の1982重点医療機関に約5万1000床があったが、5月以降は都道府県ごとに計画を策定し、約4万6000床にする。移行期間の終了後はコロナ病床を廃止し、国内の全病院(8205カ所)で対応できることを目指す。
発熱外来は現在約4万2000カ所あるが、移行後は順次上積みし、季節性インフルを診療していた医療機関数と同程度の約6万4000カ所に拡大する方針だ。引き下げ後も、最大で1日45万人の患者が出ることを想定している。外来対応施設を増やすことによって、医療機関の「負担の平均化」を進める狙いがある。
ただ、当面は感染拡大の可能性があるため、現行の体制を維持する方針。コロナ病床の急激な減少や外来対応する医療機関の混乱を避けるため、これまで講じてきた病床確保料や診療報酬の特例について妥当性を検討し、一定程度を縮小したうえで当面は継続する。
政府は3月上旬をめどに、医療提供体制や医療費の公費負担などについて、引き下げ後の新しい方針を示す見通しだ。【神足俊輔】

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