65歳で「マンション管理人」になって絶望…「定年後の仕事」で大失敗する人たちの共通点

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定年を迎えても、まだまだ働きたい。現役時代、真面目に仕事に打ち込んできた人ほど、そんな思いを強く抱くものだ。
培った経験を活かせる仕事はないか。それとも、未知の分野にチャレンジしようか。できればラクに稼ぎたい……あれこれと夢は膨らむ。
ところが、定年後に意気込んで始めた仕事で、壁にぶつかる人は後を絶たない。
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千葉県に住む林元雄さん(67歳・仮名)は2年前、マンション管理人の募集で採用された。

「研修もあっという間に終わり、これはいい仕事を貰ったと思いました。ところが、いざ働き始めると、掃除やゴミの仕分けもやれというんです。朝6時半に出勤して、ゴミ置き場に溜まっている大量のゴミを仕分けて移動させる。それだけでヘトヘトなのに、終わったら共用部分を上から下まで掃き掃除。昼に一息つけるかと思うと、今度は住人に雑用を頼まれたり『掃除の仕方が甘い』と叱られたり。本社に『あの人はいるだけで何もしてない』とクレームを入れられた時は、さすがに気が滅入りました」給料は月14万円と悪くなかったが、うつ気味になって朝起きられなくなり、半年で辞めてしまった。この体験がトラウマとなり、その後も怖くて働けずにいるという。「体力勝負」は続かない定年後の仕事のリアルを描いた書籍『ほんとうの定年後』(講談社現代新書)が話題となっている。著者でリクルートワークス研究所研究員の坂本貴志氏が言う。「60代に差し掛かると多くの人が体力・気力に加え、思考力や課題処理能力の低下を感じるようになります。きつい仕事、ストレスの強い仕事はなるべく避け、無理のない働き方を見つけることがまずは大切です」 「働くついでに体を鍛えよう」などと考えて、炎天下や冬場でも屋外に立たなければならない交通誘導員や警備員、清掃員など体力が必要な仕事に就いてしまうと、長続きしないばかりかケガや病気を招き、寿命を縮めることにもなる。あまりに不特定多数の人と接する仕事に就くのも考えものだ。例えば、放置自転車の監視員などはラクそうに見えて、自転車を撤去された人の恨みを買うリスクがある。こうした仕事は概して時給制で、時間を切り売りすることになる傾向が強いことにも注意したい。プライドは捨てよう広島県に住む田中和憲さん(66歳・仮名)は長年の接客経験を活かして、地元のビジネスホテルでアルバイトを始めた。「仕事は時給制でした。でもフタを開けてみると、コロナの影響で客が減り、全然シフトを入れさせてもらえない。予定が読めないし、そのうえ月給は5万円にも届かず、バカバカしくなって2ヵ月で辞めてしまいました」時間の管理が勤め先任せになる仕事は、思いのほか稼げずモチベーションも上がりづらいのだ。 それなら、勝手知ったる現役時代と同じ職場で再雇用してもらうのがいいと思うかもしれないが、ここにもワナがある。「再雇用では、専門外の部署に飛ばされることもあります。最近の30~40代の管理職には、成果主義が染み付いている人が多い。そうした上司に運悪く当たると、定年したのに『実績を作れ』と追い詰められて、うつになりかねません」(シニア向けライフデザインアドバイザーの木村勝氏)「会社の看板」は大きい現役時代の経験分野で独立したり、コンサルタントになろうとする人もいるが、思い通りにいかないのが普通だ。「現役時代に仕事があったのは、会社の看板のおかげ。一人で同じことをやろうとしても、相手にしてもらえないことも多いと知っておきましょう」(木村氏)ファイナンシャルプランナーや宅建などの資格を取って開業する場合や、起業・飲食店経営は、コネでもない限り、60代の新規参入者にはなかなか客が付かない。退職金を初期投資や運転資金に充てれば、蓄えは吹き飛んでしまう。 65歳からも幸せに働くために、まず必要なのはプライドを捨てることだ。知識や経験を無理に活かそうと意気込むと、かえって成功は遠のく。「参入障壁が低く、拘束時間が短い働き方を念頭に探しましょう。若者の仕事と思うかもしれませんが、学童保育の先生や個別指導塾は60代にも人気がある。庭いじりが好きなら剪定の仕事などもいいでしょう」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)給料にこだわってはいけない新しい資格取得が必要な仕事は避けることも重要だ。例えばタクシー運転手を始めるには二種免許が必要だが、ホテルや老人ホーム、自動車学校などの送迎バス運転手なら必要ない。勤務時間も運転ルートも規則的なので、狙い目だ。元気に働ける期間は意外と短いということも、意識しておこう。「日本人の健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳。『60代はみっちり働いて、70歳から趣味を楽しもう』と思っても、結局時間がないかもしれません」(前出・木村氏) きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。「週刊現代」2022年9月3・10日号より
千葉県に住む林元雄さん(67歳・仮名)は2年前、マンション管理人の募集で採用された。
「研修もあっという間に終わり、これはいい仕事を貰ったと思いました。ところが、いざ働き始めると、掃除やゴミの仕分けもやれというんです。
朝6時半に出勤して、ゴミ置き場に溜まっている大量のゴミを仕分けて移動させる。それだけでヘトヘトなのに、終わったら共用部分を上から下まで掃き掃除。
昼に一息つけるかと思うと、今度は住人に雑用を頼まれたり『掃除の仕方が甘い』と叱られたり。本社に『あの人はいるだけで何もしてない』とクレームを入れられた時は、さすがに気が滅入りました」
給料は月14万円と悪くなかったが、うつ気味になって朝起きられなくなり、半年で辞めてしまった。この体験がトラウマとなり、その後も怖くて働けずにいるという。
定年後の仕事のリアルを描いた書籍『ほんとうの定年後』(講談社現代新書)が話題となっている。著者でリクルートワークス研究所研究員の坂本貴志氏が言う。
「60代に差し掛かると多くの人が体力・気力に加え、思考力や課題処理能力の低下を感じるようになります。きつい仕事、ストレスの強い仕事はなるべく避け、無理のない働き方を見つけることがまずは大切です」
「働くついでに体を鍛えよう」などと考えて、炎天下や冬場でも屋外に立たなければならない交通誘導員や警備員、清掃員など体力が必要な仕事に就いてしまうと、長続きしないばかりかケガや病気を招き、寿命を縮めることにもなる。あまりに不特定多数の人と接する仕事に就くのも考えものだ。例えば、放置自転車の監視員などはラクそうに見えて、自転車を撤去された人の恨みを買うリスクがある。こうした仕事は概して時給制で、時間を切り売りすることになる傾向が強いことにも注意したい。プライドは捨てよう広島県に住む田中和憲さん(66歳・仮名)は長年の接客経験を活かして、地元のビジネスホテルでアルバイトを始めた。「仕事は時給制でした。でもフタを開けてみると、コロナの影響で客が減り、全然シフトを入れさせてもらえない。予定が読めないし、そのうえ月給は5万円にも届かず、バカバカしくなって2ヵ月で辞めてしまいました」時間の管理が勤め先任せになる仕事は、思いのほか稼げずモチベーションも上がりづらいのだ。 それなら、勝手知ったる現役時代と同じ職場で再雇用してもらうのがいいと思うかもしれないが、ここにもワナがある。「再雇用では、専門外の部署に飛ばされることもあります。最近の30~40代の管理職には、成果主義が染み付いている人が多い。そうした上司に運悪く当たると、定年したのに『実績を作れ』と追い詰められて、うつになりかねません」(シニア向けライフデザインアドバイザーの木村勝氏)「会社の看板」は大きい現役時代の経験分野で独立したり、コンサルタントになろうとする人もいるが、思い通りにいかないのが普通だ。「現役時代に仕事があったのは、会社の看板のおかげ。一人で同じことをやろうとしても、相手にしてもらえないことも多いと知っておきましょう」(木村氏)ファイナンシャルプランナーや宅建などの資格を取って開業する場合や、起業・飲食店経営は、コネでもない限り、60代の新規参入者にはなかなか客が付かない。退職金を初期投資や運転資金に充てれば、蓄えは吹き飛んでしまう。 65歳からも幸せに働くために、まず必要なのはプライドを捨てることだ。知識や経験を無理に活かそうと意気込むと、かえって成功は遠のく。「参入障壁が低く、拘束時間が短い働き方を念頭に探しましょう。若者の仕事と思うかもしれませんが、学童保育の先生や個別指導塾は60代にも人気がある。庭いじりが好きなら剪定の仕事などもいいでしょう」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)給料にこだわってはいけない新しい資格取得が必要な仕事は避けることも重要だ。例えばタクシー運転手を始めるには二種免許が必要だが、ホテルや老人ホーム、自動車学校などの送迎バス運転手なら必要ない。勤務時間も運転ルートも規則的なので、狙い目だ。元気に働ける期間は意外と短いということも、意識しておこう。「日本人の健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳。『60代はみっちり働いて、70歳から趣味を楽しもう』と思っても、結局時間がないかもしれません」(前出・木村氏) きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。「週刊現代」2022年9月3・10日号より
「働くついでに体を鍛えよう」などと考えて、炎天下や冬場でも屋外に立たなければならない交通誘導員や警備員、清掃員など体力が必要な仕事に就いてしまうと、長続きしないばかりかケガや病気を招き、寿命を縮めることにもなる。
あまりに不特定多数の人と接する仕事に就くのも考えものだ。例えば、放置自転車の監視員などはラクそうに見えて、自転車を撤去された人の恨みを買うリスクがある。
こうした仕事は概して時給制で、時間を切り売りすることになる傾向が強いことにも注意したい。
広島県に住む田中和憲さん(66歳・仮名)は長年の接客経験を活かして、地元のビジネスホテルでアルバイトを始めた。
「仕事は時給制でした。でもフタを開けてみると、コロナの影響で客が減り、全然シフトを入れさせてもらえない。予定が読めないし、そのうえ月給は5万円にも届かず、バカバカしくなって2ヵ月で辞めてしまいました」
時間の管理が勤め先任せになる仕事は、思いのほか稼げずモチベーションも上がりづらいのだ。
それなら、勝手知ったる現役時代と同じ職場で再雇用してもらうのがいいと思うかもしれないが、ここにもワナがある。「再雇用では、専門外の部署に飛ばされることもあります。最近の30~40代の管理職には、成果主義が染み付いている人が多い。そうした上司に運悪く当たると、定年したのに『実績を作れ』と追い詰められて、うつになりかねません」(シニア向けライフデザインアドバイザーの木村勝氏)「会社の看板」は大きい現役時代の経験分野で独立したり、コンサルタントになろうとする人もいるが、思い通りにいかないのが普通だ。「現役時代に仕事があったのは、会社の看板のおかげ。一人で同じことをやろうとしても、相手にしてもらえないことも多いと知っておきましょう」(木村氏)ファイナンシャルプランナーや宅建などの資格を取って開業する場合や、起業・飲食店経営は、コネでもない限り、60代の新規参入者にはなかなか客が付かない。退職金を初期投資や運転資金に充てれば、蓄えは吹き飛んでしまう。 65歳からも幸せに働くために、まず必要なのはプライドを捨てることだ。知識や経験を無理に活かそうと意気込むと、かえって成功は遠のく。「参入障壁が低く、拘束時間が短い働き方を念頭に探しましょう。若者の仕事と思うかもしれませんが、学童保育の先生や個別指導塾は60代にも人気がある。庭いじりが好きなら剪定の仕事などもいいでしょう」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)給料にこだわってはいけない新しい資格取得が必要な仕事は避けることも重要だ。例えばタクシー運転手を始めるには二種免許が必要だが、ホテルや老人ホーム、自動車学校などの送迎バス運転手なら必要ない。勤務時間も運転ルートも規則的なので、狙い目だ。元気に働ける期間は意外と短いということも、意識しておこう。「日本人の健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳。『60代はみっちり働いて、70歳から趣味を楽しもう』と思っても、結局時間がないかもしれません」(前出・木村氏) きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。「週刊現代」2022年9月3・10日号より
それなら、勝手知ったる現役時代と同じ職場で再雇用してもらうのがいいと思うかもしれないが、ここにもワナがある。
「再雇用では、専門外の部署に飛ばされることもあります。最近の30~40代の管理職には、成果主義が染み付いている人が多い。
そうした上司に運悪く当たると、定年したのに『実績を作れ』と追い詰められて、うつになりかねません」(シニア向けライフデザインアドバイザーの木村勝氏)
現役時代の経験分野で独立したり、コンサルタントになろうとする人もいるが、思い通りにいかないのが普通だ。
「現役時代に仕事があったのは、会社の看板のおかげ。一人で同じことをやろうとしても、相手にしてもらえないことも多いと知っておきましょう」(木村氏)
ファイナンシャルプランナーや宅建などの資格を取って開業する場合や、起業・飲食店経営は、コネでもない限り、60代の新規参入者にはなかなか客が付かない。退職金を初期投資や運転資金に充てれば、蓄えは吹き飛んでしまう。
65歳からも幸せに働くために、まず必要なのはプライドを捨てることだ。知識や経験を無理に活かそうと意気込むと、かえって成功は遠のく。「参入障壁が低く、拘束時間が短い働き方を念頭に探しましょう。若者の仕事と思うかもしれませんが、学童保育の先生や個別指導塾は60代にも人気がある。庭いじりが好きなら剪定の仕事などもいいでしょう」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)給料にこだわってはいけない新しい資格取得が必要な仕事は避けることも重要だ。例えばタクシー運転手を始めるには二種免許が必要だが、ホテルや老人ホーム、自動車学校などの送迎バス運転手なら必要ない。勤務時間も運転ルートも規則的なので、狙い目だ。元気に働ける期間は意外と短いということも、意識しておこう。「日本人の健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳。『60代はみっちり働いて、70歳から趣味を楽しもう』と思っても、結局時間がないかもしれません」(前出・木村氏) きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。「週刊現代」2022年9月3・10日号より
65歳からも幸せに働くために、まず必要なのはプライドを捨てることだ。知識や経験を無理に活かそうと意気込むと、かえって成功は遠のく。
「参入障壁が低く、拘束時間が短い働き方を念頭に探しましょう。若者の仕事と思うかもしれませんが、学童保育の先生や個別指導塾は60代にも人気がある。庭いじりが好きなら剪定の仕事などもいいでしょう」(経済ジャーナリストの荻原博子氏)
新しい資格取得が必要な仕事は避けることも重要だ。例えばタクシー運転手を始めるには二種免許が必要だが、ホテルや老人ホーム、自動車学校などの送迎バス運転手なら必要ない。勤務時間も運転ルートも規則的なので、狙い目だ。
元気に働ける期間は意外と短いということも、意識しておこう。
「日本人の健康寿命は男性が72.7歳、女性が75.4歳。『60代はみっちり働いて、70歳から趣味を楽しもう』と思っても、結局時間がないかもしれません」(前出・木村氏)
きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。「週刊現代」2022年9月3・10日号より
きつい仕事で心身を壊せば、身動きが取れずかえってビンボーになりかねない。夫婦で月に10万円も稼げれば万々歳、と気楽に構えたい。
「60代以降、多くの人は家計支出が大きく減ります。定年直前の平均支出は月57万円ですが、65歳からは32万1000円、70代に入ると29万9000円になる。
ですから、夫婦2人の世帯なら、年金と合わせて世帯月収35万円を目指すくらいがちょうどいい。むしろ給料にこだわるより、健康で長く続けられる仕事を選ぶほうが、結果的に得られる収入も多くなります」(前出・坂本氏)
あまり構えず、それでいて慎重に、自分に合った働き方を見つけよう。
「週刊現代」2022年9月3・10日号より

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