碇被告の元夫「私がマザコンだからと」さらにパチンコの誘いも “ママ友”が仕組んだ巧妙な「離婚話」法廷で明らかに【5歳児餓死裁判】

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福岡県篠栗町の5歳児餓死事件の裁判で、母親の元夫が証人として出廷。息子たちから託されたという伝言を語った。
9月5日午前10時から始まった第6回公判。法廷に姿を見せた無職の赤堀恵美子被告(49)は、2日前まで長々としていた髪をバッサリと切っていた。
2020年4月、当時5歳の碇翔士郎ちゃんが餓死した事件。
起訴状などによると、赤堀被告は生活全般を支配していた母親の碇利恵被告(40)に指示し、翔士郎ちゃんに十分な食事を与えずに死なせたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われている。
まず、翔士郎ちゃんが亡くなった2020年4月18日の状況について、赤堀被告に対する質問が行われた。
弁護側:翔士郎くんが亡くなった当日。実際に翔士郎くんの様子を見て、どういう状態と思った?
赤堀恵美子被告:(碇被告に)「昼寝した?」と聞いたら「していない」と言ったので、「眠いから寝てるのかもね」と言った
弁護側:「病院行きなさい」とか「救急車呼びなさい」とか言おうと思わなかった?
赤堀恵美子被告:その時は思わなかった。以前にも「病院に行ったら?」と何回も(碇被告に)言っていたけど、全然行動に移さなかったので言わなかった
検察側の主張によると、赤堀被告は碇被告に元夫との離婚裁判に勝つためと嘘をついて、質素な生活を送るようルールを決めたという。
さらに赤堀被告は、碇被告に「ボス」と呼ばれる第三者の存在を信じこませ、食事を含め経済面を管理していた。
これに対して弁護側は、碇被告への支配は無かったと主張。ボスと呼ばれる人物の存在などについても「あくまでも碇被告が持ち出した話」としている。
弁護側:碇被告に嘘をついていたことは?
赤堀恵美子被告:ないです
弁護側:あなたがボスに、碇被告から預かった金を渡していたという内容に事実は?
赤堀恵美子被告:ないです
赤堀被告は、碇被告の話は嘘として無罪主張を崩すことはなかった。
続いて証人として出廷したのは碇被告の元夫だった。
検察:家計の管理は?
元夫:無駄遣いもなく、子どものために貯金をコツコツするタイプでした
検察:目立っておかしいところは?
元夫:離婚半年前までは、特に
碇被告が元夫と離婚したのは、翔士郎ちゃんが餓死する1年前の2019年5月。その半年ほど前から碇被告の態度が急変し、多額の現金を口座から引き出していたほか、離婚話を唐突に持ち出してきたという。
検察:(2018年12月)口座の確認をした?
元夫:あり得ない額をおろしていた
検察:どのくらい?
元夫:200万から300万くらい
検察:問いただした?
元夫:最初は「生活費」と言っていたが、問いただしたら「裁判」と。それ以上は言わなかった
検察:碇被告は、離婚の理由については?
元夫:私が「マザコン」だからだと。(離婚に)誰一人として賛成する人はおらず、説得したが話を聞いてくれませんでした
碇被告の親族を含め誰もが離婚に納得していない中、赤堀被告のみが碇被告の肩を持っていたと証言した。
赤堀恵美子被告:早く離婚してあげた方がいいんじゃない?
「離婚するほかなかった」と当時の状況を説明したあと、元夫は赤堀被告が碇被告に持ち出したとされる浮気話の全てを否定。最後に、碇被告の長男と次男から託されたという伝言を静かに語った。
元夫(息子たちからの伝言):被告人の言うことは全て嘘。指示していないと本人は言っているが、僕たちは指示されて、ろくに食事も与えられず、長い間苦しい思いをした。母親の言っていることが真実だから
午後からは、母親の碇被告が証人として出廷し、赤堀被告から誘われてパチンコに行った話が語られた。
碇被告:私は1万円もらって、1円パチンコ。赤堀は4円パチンコ。3~4時間いた
裁判員:翔士郎くんを残してパチンコに。どんな気持ちだった?
碇被告:帰りたいと思いました。パチンコに行っても、負けることで赤堀から怒られる。「台を選べ!」とか。帰りたいと思っていた
支配関係の実態を巡り、公判を重ねるごとに違いが際立つ双方の主張。果たして「支配」はあったのか、なかったのか。
(テレビ西日本)

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