警察署から出てきて小さく頭を下げた男、窃盗の容疑で逮捕された山口健司容疑者(50)。自動車窃盗グループの主犯格とみられている。
山口容疑者は、プレミアム価格が付いた古い年式のスポーツカーばかりを狙って犯行を繰り返していた。
事件は2022年の3月と10月。いずれも埼玉県内にある駐車場で起きた。
山口容疑者らは目当ての車に近づくと見張り役を立たせた上で、針金のようなものを使い、ドアをこじ開ける。
その後、運転席に乗り込み、ドライバーを使ってエンジンをかけ、盗みだしたとみられている。
この手口で2022年3月、埼玉県久喜市の駐車場から時価200万円相当の日産・セフィーロが盗まれた。
さらに10月にはさいたま市で時価150万円相当の日産・シルビアが被害に遭っていて、いずれも山口容疑者らによる犯行とみられている。
「イット!」は被害にあったスポーツカーと同じ車種を扱う店舗を取材した。
――これは何年ぐらい前のものなんですか?
スポーツカー買取専門店 MSG・荒井海斗さん:この車(シルビア)はもう20年以上は経っています。20年以上前の車です。
――販売価格は?
スポーツカー買取専門店 MSG・荒井海斗さん:だいたい店の販売価格ですと150万から上でいうと300万近いものもあります。
専門店の担当者によると、中古スポーツカーの価格が上昇したのは3年前くらいから。その理由の1つがマニュアル車という点だという。
――人気の理由は?
スポーツカー買取専門店 MSG・荒井海斗さん:やはりオートミッションではなくて、マニュアルミッションなので、自分で操っている感じがすごく好きという方が多いですね。店頭に出してから問い合わせをたくさんいただくので、出したらその日に売れてしまったりだとか、1週間以内に何十件も問い合わせいただいてとか、そういった車になります。
埼玉県内では古い年式のスポーツカーが盗まれる被害がこれまでに10数件起きていて、警察は山口容疑者らのグループによる犯行とみて調べを進めている。
(「イット!」1月13日放送より)