令和のおじさんは「意識が若い」?背景にはSNSの“ツッコミ文化”

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時代は令和へと移り、おじさんの社会的な権力が年々低下しているにもかかわらず、強者として批判され、下等な生き物とバカにされる。それでも必死に生きる彼らをよく観察してみると、さまざまな生態が見えてくる。
◆平成から令和へ。時代とともにおじさんはどう変わったのか?
昭和、平成、そして令和におじさんはどう変化したのか。長年おじさんの生態を観察してきた作家の鈴木涼美氏は、「全年代的におじさん意識の芽生えが遅くなっている」と話す。
「平成では、いわゆる男社会で評価される“オス”らしいテンプレートなおじさんが多かった印象があります。しかし、令和は中年と言われる40~50代も多様化し、時代についていこうとする意識が若い人が増えました」
◆SNSでツッコミ目線をインストール
産業医の大室正志氏は、このおじさんの進化を「SNSの普及が大きく影響している」と続ける。
「SNSに代表されるツッコミ目線を自身もインストールしている点が、令和のおじさんの大きな進化です。たとえば、飛行機に乗った写真をアップするエアポート投稿も、『エアポート投稿(笑)』などと(笑)をつける人が増えた。こうやって『あえてやってます』感を内包するなどして、受け手のツッコミを予見して動くことが、令和の基本所作となりつつありますね」
しかし、時代に合わせようとする努力が斜め上に向かってしまうことも……。
【作家・鈴木涼美氏】日経新聞記者時代に発表した「『AV女優』の社会学」(青土社)で注目を浴びる。近著に『8僖辧璽襪離縫紂璽好轡隋次戞壁涎社)
【産業医・大室正志氏】大室産業医事務所代表。社会医学系専門医・指導医。著書に『産業医が見る過労自殺企業の内側』(集英社新書)などがある
取材・文/週刊SPA!編集部※1/10発売の週刊SPA!特集「おじさん2.0図鑑」より

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