小1の息子が行方不明 もしかして誘拐? 意外な結末から得た教訓とは

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厚生労働省が行う国民生活基礎調査によると、子育てをしながら働いている母親の割合は2021年の時点で75%を超えているそうでます。ますます一般的になった「共働き世帯」ですが、子どもが小さい間は、子どもの安全の確保などで頭を悩ませる機会も多いのではないでしょうか。小学校1年生の男児がいるYさん(40代・パート)の家でも、「もしや誘拐されたのでは」と大騒ぎになったトラブルを経験しました。
【漫画】学校をあげての大捜索に…A君はいったいどこに?(全編を読む)学校に帽子を忘れて…Yさんはパート社員として働く女性です。普段は小学校1年生の息子(A君)の帰宅時間に合わせて仕事をしていますが、A君が学校生活に慣れてきたため、週に1日だけ夕方まで働く日を設けたそうです。事件はその日に起こりました。A君の通う学校は家から遠く、A君の足では片道40分ほどかかります。いつものようにA君が学校から帰る途中、もうすぐ家に到着というあたりで、A君は帽子を学校に忘れたことに気づきました。「先生が『忘れ物をしてはいけません』って言ってたな」そう思った素直なA君は、学校に引き返してしまったのです。暗い道が怖い!そんなときに救世主が…!?再び学校へ40分ほどかけて到着したA君。無事に帽子はあったものの、また40分かけて帰宅しなくてはなりません。季節は冬の時期で日が暮れるのも早く、A君は暗い道を1人で歩いているうちに心細くなり、泣き出してしまいました。泣きながら歩くA君を偶然見かけたのが、同じ野球チームに所属するB君です。B君は小学校4年生のお兄ちゃん。「どうしたの?」と声をかけたところ、「帽子を忘れて学校に戻ったら怖くなった」とA君はさらに泣き出したそうです。B君はA君を家に送ろうとしたものの、道がわからないこともあり、こう提案しました。「とりあえず俺の家に来て、母さんが来るまで一緒に遊んで待ってよう」もともと知り合いだったこともあり、A君は安心してB君の家に行きました。しかし、B君の家も共働き世帯。B君の家に行っても、親はいなかったのです。2人はそのままテレビゲームに夢中になりB君の家で遊び続けました。B君は「母さんの携帯に連絡しようかな」とも思ったそうですが、あと1時間ほどで帰ってくるのを知っていたため、このときは連絡をしなかったそうです。誘拐された!?大騒ぎな展開にそのころ、A君の親であるYさんが帰宅します。しかし普段いるはずのA君の姿が見えません。ランドセルもないことから学校に連絡をすると「2時間ほど前に下校した」という答えが。つまり、小学校1年生の子どもが、下校してから2時間以上行方がわからないことになったのです。Yさんも学校側も真っ青になり、Yさんはもちろん、すべての教職員が出回ってA君の捜索がはじまりました。そのころ、同じく仕事を終えたB君の母親Mさんは、帰宅途中に学校の先生に会います。同じ野球チームの1年生のA君を探しているとのこと、見かけたら連絡がほしいと言われました。それは大変と思いつつ、とりあえず自宅に戻ったMさん。そこで見たのは、自宅で無邪気に遊ぶA君と息子の姿でした。「なんで捜索されているA君がうちにいるの!?」Mさんは思わず悲鳴を上げてしまったそうです。誘拐されたかも!?と心配された子どもが我が家にいたら、確かに驚いてしまいます。その後、無事にA君はYさんのもとに帰ることができました。子どもにはルールを徹底して教えること今回の事件を受け、学校では次のようなルールを守るように、子どもたちに呼びかけたそうです。・忘れ物は基本取りに戻ってはいけない・友達の家に行く、友達を招く際には、必ずお互いの親に伝えることなお、今回のトラブルでは、子どもたちを責めることができなかったとYさんは話します。A君が忘れ物を取りに戻ったのも素直な判断だし、家に招き入れたB君も、心配したからこそ家に上げてくれたからです。それと同時に、自分がパートの時間を早く切り上げていれば、状況は変わっていたかもしれません。Yさんは「子どものトラブルを100%防ぐことは難しいです。ただ、泣いている小学生を見かけた大人が声をかけて、学校や交番に連絡してくれていたら、防げたトラブルだったかもしれません」とも話していました。(まいどなニュース特約・長岡 杏果)
Yさんはパート社員として働く女性です。普段は小学校1年生の息子(A君)の帰宅時間に合わせて仕事をしていますが、A君が学校生活に慣れてきたため、週に1日だけ夕方まで働く日を設けたそうです。事件はその日に起こりました。
A君の通う学校は家から遠く、A君の足では片道40分ほどかかります。
いつものようにA君が学校から帰る途中、もうすぐ家に到着というあたりで、A君は帽子を学校に忘れたことに気づきました。
「先生が『忘れ物をしてはいけません』って言ってたな」
そう思った素直なA君は、学校に引き返してしまったのです。
再び学校へ40分ほどかけて到着したA君。無事に帽子はあったものの、また40分かけて帰宅しなくてはなりません。季節は冬の時期で日が暮れるのも早く、A君は暗い道を1人で歩いているうちに心細くなり、泣き出してしまいました。
泣きながら歩くA君を偶然見かけたのが、同じ野球チームに所属するB君です。B君は小学校4年生のお兄ちゃん。「どうしたの?」と声をかけたところ、「帽子を忘れて学校に戻ったら怖くなった」とA君はさらに泣き出したそうです。
B君はA君を家に送ろうとしたものの、道がわからないこともあり、こう提案しました。
「とりあえず俺の家に来て、母さんが来るまで一緒に遊んで待ってよう」
もともと知り合いだったこともあり、A君は安心してB君の家に行きました。しかし、B君の家も共働き世帯。B君の家に行っても、親はいなかったのです。
2人はそのままテレビゲームに夢中になりB君の家で遊び続けました。B君は「母さんの携帯に連絡しようかな」とも思ったそうですが、あと1時間ほどで帰ってくるのを知っていたため、このときは連絡をしなかったそうです。
そのころ、A君の親であるYさんが帰宅します。しかし普段いるはずのA君の姿が見えません。ランドセルもないことから学校に連絡をすると「2時間ほど前に下校した」という答えが。つまり、小学校1年生の子どもが、下校してから2時間以上行方がわからないことになったのです。
Yさんも学校側も真っ青になり、Yさんはもちろん、すべての教職員が出回ってA君の捜索がはじまりました。
そのころ、同じく仕事を終えたB君の母親Mさんは、帰宅途中に学校の先生に会います。同じ野球チームの1年生のA君を探しているとのこと、見かけたら連絡がほしいと言われました。
それは大変と思いつつ、とりあえず自宅に戻ったMさん。そこで見たのは、自宅で無邪気に遊ぶA君と息子の姿でした。「なんで捜索されているA君がうちにいるの!?」Mさんは思わず悲鳴を上げてしまったそうです。
誘拐されたかも!?と心配された子どもが我が家にいたら、確かに驚いてしまいます。その後、無事にA君はYさんのもとに帰ることができました。
今回の事件を受け、学校では次のようなルールを守るように、子どもたちに呼びかけたそうです。
・忘れ物は基本取りに戻ってはいけない・友達の家に行く、友達を招く際には、必ずお互いの親に伝えること
なお、今回のトラブルでは、子どもたちを責めることができなかったとYさんは話します。A君が忘れ物を取りに戻ったのも素直な判断だし、家に招き入れたB君も、心配したからこそ家に上げてくれたからです。それと同時に、自分がパートの時間を早く切り上げていれば、状況は変わっていたかもしれません。
Yさんは「子どものトラブルを100%防ぐことは難しいです。ただ、泣いている小学生を見かけた大人が声をかけて、学校や交番に連絡してくれていたら、防げたトラブルだったかもしれません」とも話していました。
(まいどなニュース特約・長岡 杏果)

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