ルール破りの喫煙、逆恨みの低評価書き込み モラルなき利用客に老舗旅館女将「凍えるなか掃除したスタッフに詫びなされ」

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完全禁煙の旅館であえて喫煙に及ぶルール違反客への嘆きがSNS上で大きな注目を集めている。
【写真】喫煙した客から寄せられた低評価コメント「あれほど『館内敷地内完全禁煙』とHPにも予約ページにも客室にも掲示しているというのに、部屋で散々タバコを吸って臭いだけ残して帰っていかれたお客様。宿を何だと思ってる?分からいでか。その部屋は消臭作業の為数日は使えない。凍える空気の中掃除してくれたスタッフに心の中で詫びなされ!!」

と投稿したのは山形県米沢市の老舗旅館「湯滝の宿 西屋」女将(@Nishiyaryokan)。この客はルール違反を反省するどころか、女将の投稿を知り逆恨みしたのか、宿を予約した楽天トラベルに酷評コメントを投稿したのだ。そのあまりの身勝手かつ低次元な振る舞いに、SNSユーザー達からは「クズい客はどこにでも一定数いるもんだなぁ。当時の火事とその後のゴタゴタを知ってる自分からしたら、火の元だけは本当に厳格にしないと。今回はご愁傷様でした。」「喫煙者です。喫煙不可な場所では絶対吸いませんし、ルールは絶対守ります。しかしひどいですね…スタッフの方々お疲れ様です。」「顧客のブラックリスト作成し、次回の予約申込は満室ということでお断りしましょう。…でも、じゃらんとか楽天からだと、選別できないかぁ」など数々の怒りの声が寄せられている。西屋の女将に話を聞いた。ーー旅館を館内禁煙にされた時期、きっかけ、想いなどお聞かせください。女将:全館禁煙にしたのは2020年3月です。4月から公共施設での完全分煙が義務化されるのに伴い、それまで喫煙所を設けて対応していたのから一転し、全館敷地内禁煙に舵を切りました。理由は2つあります。出火原因は不明ですが、2000年に当旅館のある白布温泉で大火事があり、同じ茅葺母屋だった東屋、中屋が全焼し、江戸時代の佇まいを残す宿は西屋だけになってしまいました。地域の景観を残すための責任が重くなったことで、火の気をできるだけ避けたいと言う思いがありました。また西屋は母屋が築200年以上、本館が築100年前後の古い建物です。臭いが非常に残りやすく、特にタバコ臭はかなり換気、掃除をしないと消えません。また現代の建物と違って通気性が抜群なので、喫煙所を設けてもたちまち臭いが漏れてしまいます。以上のことから、分煙は不可能と判断しました。ーー今回のように隠れて喫煙してしまうお客は一定数、いるのでしょうか?女将:残念ながらいらっしゃいます。こっそり携帯灰皿で証拠隠滅をされたりしますが、吸い殻や臭いですぐにわかります。空き缶に吸い殻を堂々と入れていかれる方もいらっしゃいます。とはいえ、頻度としては年に3、4回くらいでしょうか。ーー喫煙後の処理にかかる労力についてあらためてお聞きかせください。女将:今回は3日間換気し続けてようやく治まりました。電子タバコは煙や火が出ないと言いますが、独特の臭いが発生するためこれも同様に厄介です。ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。女将:ほぼ全員といっていいくらいご共感いただき「損害賠償をすべきだ」「これだから喫煙者は(嫌いだ/一括りに悪にされて迷惑だ)…」「常識がない」「同じ喫煙者として嘆かわしい」とおっしゃっています。また同じ宿泊業の方から同様の被害に遭ったことがあるというお話、レンタカーやカーシェアの職務経験がある方からも禁煙を破られて迷惑したというお話を聞きました。正直こんなにリアクションがあるとは想像しておりませんでしたので、私の怒りにも似た感情に賛同して下さる声ばかりで、驚きつつ有難いと感じております。私は宿の人間ですので、訪れるお客様を基本的にはお断りできません。その代わりに、お会いしたことのない多くの方々が私の代わりに怒りをあらわにして下さったということで、ある意味カタルシスを覚えています。ただ、本当に反省して頂きたいのは喫煙されたお客様ご本人です。その方は、残念ながら反省をすることなく楽天トラベルの西屋のページに酷評口コミを書き込みするという方法で報復的な行動を起こされました。非常に残念でした。「これは黙っていたら今後のためにならない。同業の方々や、世間一般の人にも、 こういう出来事があるのだということを少しでも広く知ってもらおう」と考え、口コミへの返信を公開させていただきました。◇ ◇当たり前のことだが宿泊施設は宿泊料を払えば好き勝手に利用できるわけではない。 施設ごとのルールやマナーを守ってはじめてお客として遇されるのだということを肝に銘じたいものだ。今回、悲しい話題で注目を浴びてしまったが、西屋は昔ながらの雪国の趣を体感できる評判の旅館だ。かつての湯治場そのままの姿を保った湯量豊富な温泉は温泉マニアの間でも高く評価されているので、ご興味ある方はぜひ足を運んでいただきたい。白布温泉 湯滝の宿「西屋」 所在地:山形県米沢市大字関1527(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
「あれほど『館内敷地内完全禁煙』とHPにも予約ページにも客室にも掲示しているというのに、部屋で散々タバコを吸って臭いだけ残して帰っていかれたお客様。宿を何だと思ってる?分からいでか。その部屋は消臭作業の為数日は使えない。凍える空気の中掃除してくれたスタッフに心の中で詫びなされ!!」
と投稿したのは山形県米沢市の老舗旅館「湯滝の宿 西屋」女将(@Nishiyaryokan)。
この客はルール違反を反省するどころか、女将の投稿を知り逆恨みしたのか、宿を予約した楽天トラベルに酷評コメントを投稿したのだ。
そのあまりの身勝手かつ低次元な振る舞いに、SNSユーザー達からは
「クズい客はどこにでも一定数いるもんだなぁ。当時の火事とその後のゴタゴタを知ってる自分からしたら、火の元だけは本当に厳格にしないと。今回はご愁傷様でした。」「喫煙者です。喫煙不可な場所では絶対吸いませんし、ルールは絶対守ります。しかしひどいですね…スタッフの方々お疲れ様です。」「顧客のブラックリスト作成し、次回の予約申込は満室ということでお断りしましょう。…でも、じゃらんとか楽天からだと、選別できないかぁ」
など数々の怒りの声が寄せられている。
西屋の女将に話を聞いた。
ーー旅館を館内禁煙にされた時期、きっかけ、想いなどお聞かせください。
女将:全館禁煙にしたのは2020年3月です。4月から公共施設での完全分煙が義務化されるのに伴い、それまで喫煙所を設けて対応していたのから一転し、全館敷地内禁煙に舵を切りました。
理由は2つあります。出火原因は不明ですが、2000年に当旅館のある白布温泉で大火事があり、同じ茅葺母屋だった東屋、中屋が全焼し、江戸時代の佇まいを残す宿は西屋だけになってしまいました。地域の景観を残すための責任が重くなったことで、火の気をできるだけ避けたいと言う思いがありました。
また西屋は母屋が築200年以上、本館が築100年前後の古い建物です。臭いが非常に残りやすく、特にタバコ臭はかなり換気、掃除をしないと消えません。また現代の建物と違って通気性が抜群なので、喫煙所を設けてもたちまち臭いが漏れてしまいます。以上のことから、分煙は不可能と判断しました。
ーー今回のように隠れて喫煙してしまうお客は一定数、いるのでしょうか?
女将:残念ながらいらっしゃいます。こっそり携帯灰皿で証拠隠滅をされたりしますが、吸い殻や臭いですぐにわかります。空き缶に吸い殻を堂々と入れていかれる方もいらっしゃいます。とはいえ、頻度としては年に3、4回くらいでしょうか。
ーー喫煙後の処理にかかる労力についてあらためてお聞きかせください。
女将:今回は3日間換気し続けてようやく治まりました。電子タバコは煙や火が出ないと言いますが、独特の臭いが発生するためこれも同様に厄介です。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
女将:ほぼ全員といっていいくらいご共感いただき「損害賠償をすべきだ」「これだから喫煙者は(嫌いだ/一括りに悪にされて迷惑だ)…」「常識がない」「同じ喫煙者として嘆かわしい」とおっしゃっています。また同じ宿泊業の方から同様の被害に遭ったことがあるというお話、レンタカーやカーシェアの職務経験がある方からも禁煙を破られて迷惑したというお話を聞きました。正直こんなにリアクションがあるとは想像しておりませんでしたので、私の怒りにも似た感情に賛同して下さる声ばかりで、驚きつつ有難いと感じております。
私は宿の人間ですので、訪れるお客様を基本的にはお断りできません。その代わりに、お会いしたことのない多くの方々が私の代わりに怒りをあらわにして下さったということで、ある意味カタルシスを覚えています。ただ、本当に反省して頂きたいのは喫煙されたお客様ご本人です。その方は、残念ながら反省をすることなく楽天トラベルの西屋のページに酷評口コミを書き込みするという方法で報復的な行動を起こされました。非常に残念でした。
「これは黙っていたら今後のためにならない。同業の方々や、世間一般の人にも、 こういう出来事があるのだということを少しでも広く知ってもらおう」と考え、口コミへの返信を公開させていただきました。
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当たり前のことだが宿泊施設は宿泊料を払えば好き勝手に利用できるわけではない。 施設ごとのルールやマナーを守ってはじめてお客として遇されるのだということを肝に銘じたいものだ。
今回、悲しい話題で注目を浴びてしまったが、西屋は昔ながらの雪国の趣を体感できる評判の旅館だ。かつての湯治場そのままの姿を保った湯量豊富な温泉は温泉マニアの間でも高く評価されているので、ご興味ある方はぜひ足を運んでいただきたい。
白布温泉 湯滝の宿「西屋」 所在地:山形県米沢市大字関1527
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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