尖閣周辺に中国公船、過去最多を更新

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尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で29日、中国海警局の公船の航行が確認され、今年1年間の活動日数が334日と過去最多となった。
領海内で操業する日本漁船に近づいて執拗(しつよう)に追尾するケースも増加。領海への連続侵入時間も25日に過去最長を更新したばかりだ。中国側は尖閣周辺に公船を「常在」させることで、尖閣周辺での管轄権を既成事実化し、実効支配を演出しようとする意図があるとみられる。
海上保安庁によると、海警船の活動日数は平成30年に年間159日だったが、令和元年は282日と急増。2年以降は3年連続で330日を超え、航行が常態化した。
領海への侵入時間も長くなる傾向にあり、今年6月23日に連続侵入が64時間と平成24年の尖閣国有化以降で最長を記録。その後、7月7日に64時間17分と更新し、今月25日には72時間45分とほぼ3日間にわたり連続侵入して過去最長を更新した。
11月にはこれまで確認された機関砲では最大の76ミリ砲を搭載した中国海警局の船も確認されており、中国側は船舶の大型化、武装化を確実に進めている。
領海内での活動も活発化している。海警局の船が日本漁船を取り締まろうとする動きは元年に1件だったが、翌2年に8件、3年には18件と倍増した。今年は29日現在で11件確認されている。

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