自転車「青切符」導入に「小学生の親」から不安の声…施行後に警察が「重点取り締まり」をする場所

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2026年4月1日から自転車の交通ルールがさらに厳しくなる。“青切符”制度が導入されることから、自転車利用者も車のドライバー同様、反則金を支払うことになるのだ。113項目にのぼる青切符対象の違反で主なものは前編記事『4月1日から自転車の交通違反に「青切符」導入…対象「113項目」のうち「反則金が高い」違反』で伝えた。さらに利用者たちを悩ませる違反について説明する。
2026年4月1日から施行される改正道路交通法。小学生を自転車の後ろに乗せる行為や、幼児を乗せた保護者が歩道を走行することも“青切符”の対象となる。つまり、違反として取り締まられれば反則金を払うことになるのだ。
特に保護者たちが懸念するのは幼児を同乗させた状態で車道を走る場合だ。転倒した場合は、重大事故につながる可能性もある。
神奈川県横浜市に住む30代の女性は不安を口にする。
「うちの近所は交通量も多い。ゆっくり安全運転で走れば歩道でもいいんじゃないか、と思うんですが…」
警察庁の発表によると、2025年の自転車と歩行者の事故は3043件。そのうち歩行者が死亡したり、重傷を負った自転車事故は340件。そのうち発生場所は歩道が最多の144件、全体の約42%を占める。
自転車の歩道走行が事故の原因となっていることは間違いない。しかし一方で、車道を走れば今度は車やオートバイとの事故の被害者になる場合もある。
「この問題は非常に難しい判断を迫られるため、現場でも長年議論されてきました。今回の法改正でこの項目まで青切符の対象に含めたことについては、かなり踏み込んだなという印象です」(元警視庁刑事の吉川祐二氏)
状況や交通量に応じて、車道や歩道に自転車専用道路を設けることが解決策の一つだが、その普及率は低い。国土交通省によると、東京・大阪・福岡などの大都市圏を中心に整備が進められているものの、自転車専用通行帯で約12%、完全分離型の自転車専用道路は約5.5%と、諸外国の都市と比較すると低水準だ。
専用通行帯があっても、路上駐車によって走行できないことも珍しくない。そのため、自転車が車道を走るためには抜本的な見直しが必要なのだ。
「青切符の導入について警察は、『事故増加だけが理由ではない』と説明しています。警察にとっても非常に難しい判断だったことは間違いないでしょう。ただ、それだけ自転車の危険性が高まっている、ということです」(前出・吉川氏)
厳罰化されても「結局、切符は切られないだろう」と考える人もいるかもしれない。だが、吉川氏はこう断言する。
「状況によっては注意・警告で済むこともあるかもしれませんが、青切符は確実に切られると考えていたほうがいいでしょう。それが前提で今回の法改正になったわけです。特に警察が目を光らせるのは、『ながらスマホ』や大音量のイヤホン利用です。
ながらスマホの反則金は1万2000円、イヤホンは5000円です。金額の高さが重視的に取り締まる対象であることの表れです」
ただし、イヤホンについては片耳イヤホン、骨伝導・オープンイヤータイプなど、周囲の音が聞こえる状況であれば許容される場合もある。
では、警察はどこで自転車を取り締まるのか。
「交通量の多い場所や駅周辺は取り締まりが強化されるでしょう。施行直後は周知させる目的もあるので、取り締まりは増えると思います。その後は自動車同様、警察官が路上で声をかけて取り締まるケースが出てきます」(同前)
もし、青切符を切られた場合、「自転車だから」と甘く考え支払いを怠ると、重大な結果を招く。
「無視すれば、自動車同様、刑事手続きに移行し、最終的には反則金よりも高額な『罰金』が科せられる可能性もあります」(同前)
おまけに現場から立ち去る行為も「逃走」とみなされる。たかが「自転車の違反」でも逮捕や刑事罰の対象となり、最悪の場合は“前科”がつく。
今後、取り締まりの機会は確実に増えるため、正しいルールで走行することがこれまで以上に求められる。車道走行が不安であれば、自転車を押して歩道を歩く、送迎の方法を見直す、公共交通機関を利用する、といった対応策も必要だ。
「『違反をしないように努力する』という意識、これが一番大切です」(同前)
この法改正に不自由を感じたり、「死活問題」と訴える人もいるだろうが、目的は「罰」ではなく、「事故から守るため」にある。
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