頻繁に泥酔→記憶をなくし奇行も…同僚に“アル中”と言われても病院に行けなかった理由を当事者女性が明かす<漫画>

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仕事中に飲酒、記憶がなくなるまで飲み、ウイスキーのボトルを毎日飲み干す。そんな過去の体験を描いた漫画、『アル中だった私の酒事情』『アル中克服までの暗黒期』を自身の「エクボのボ」やInstagram(@ekubonobo)で公開しているエクボさん。

現在は31歳の専業主婦として静かな生活を送っているエクボさんですが、居酒屋チェーンの正社員をしていた20代の頃、駅前の大型店舗の店長をしていました。昼の2時から翌朝4時までの16時間労働を乗り切るために、営業中もお酒を飲むようになっていきます。

だんだんと酒量が増え、飲まないと手の震えや動悸が起き、頻繁に記憶を失うほどに。漫画では、そこから抜け出そうともがく姿が描かれています。

今回は31~40話を紹介。後半ではエクボさんに、病院に行くことができなかった理由や、現在の心境について聞きました。

※アルコール依存症の治療には、医療機関での相談・治療が欠かせません。お悩みの方は、各自治体の窓口や専門機関にご相談ください

◆病院に行くことの大切さ

――漫画の中で、周囲の人から何度も医療機関の受診を勧められていますが、行かなかったのはなぜですか?

エクボさん(以下、エクボ):当時、自分でもアルコール依存症の治療について調べてはみたのですが、「病院に行っても、本当の気持ちは話せないだろうな」という気持ちが強く、どうしても足が向きませんでした。

私は人に本当の自分を見せるのが苦手で、「どれくらい飲んでいますか?」と聞かれても、「あまり飲んでいないです」とか「そんなに困っていないです」と誤魔化してしまうと思いました。それなら行っても意味がないし、行きたくなかったんです。漫画には描きませんでしたが、「病院に行くなんてダサい、人間としてダメな感じがする」という思い込みも少しありました。

本当は弱いのに強がって、弱みを見せたくなかったんです。“お医者さんにアルコール依存症だと言われたら終わりだ”という恐怖心もありました。

――当時を振り返って、病院に行ったほうがよかったと思いますか?

エクボ:今は、病院に行った方がいいと感じています。自分の話をきちんと聞いてくれる人がいるなら、話した方が心が軽くなるし、私自身も、夫に悩みを話せるようになってからラクになった部分がありました。話すことで解決するかはわからなくても、誰かに悩みを聞いてもらったり、相談できる環境は本当に大事だと感じます。

だから今は、周りの人に従って早く病院へ行けばよかったと後悔しています。読者の方からも、「まず病院に行け」というコメントがすごくたくさんきていたので、改めて本当に大事なことだと思いました。もし身近に昔の自分のような人がいたら専門家に相談することを勧めますし、仕事がストレスの原因なら早く辞めるように言うと思います。

◆嘘をつかないことが大事だった

――お酒の量がある程度減ってから退職したそうですが、その後はどう過ごしていたのでしょうか。

エクボ:当時はすでに結婚していたので、それからはずっと専業主婦をしています。仕事を辞めてからは、「1人のときは飲まない」「夫と一緒にいるときだけ少し飲む」など、自分なりのルールを作って少しずつ減酒していきました。失敗したら、また新しいルールを作る、という繰り返しでした。

ルールを破ってお酒を飲んでしまったら、すぐに夫に報告します。例えば、夫が働いている昼間に飲んでしまったら、「ごめん、今缶ビール飲んじゃった」とLINEで伝えています。

――嘘をつかないことは、エクボさんにとって重要だったのでしょうか。

エクボ:隠すと次の日も同じことをしてしまうので、嘘をつかないことが大事でした。夫は失敗も淡々と受け止めてくれたので、何でも話せる存在だったことが本当に大きかったです。

報告することで記録に残るし、嘘をつかないからこそ、飲まなかったときは夫と一緒に心から喜ぶことができました。そうやって、少しずつ飲まない日が増えていきました。本来は、断酒が1番いいという知識はあったのですが、一生お酒を完全にやめることは自分にはできませんでした。

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