医師・高須克弥が40億円を騙されかけた「地面師詐欺未遂事件」。「司法書士や弁護士にも<怪しい話ではない>と言われるも、パートナーの西原が…」

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2014年にガンを発病した高須クリニック院長・高須克弥先生。全身ガンで闘病中の現在も、「次から次へと出てくる新しい作戦や新しい武器を楽しみにして、ガン治療を楽しんでいる」と前向きに語り、さまざまな治療法を試しています。今回は、そんな高須先生の著書『高須の遺言』から一部を抜粋し、再編集してお届けします。
【写真】漫画家でパートナーの西原理恵子氏。2012年に二人は交際発表
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僕は一般的に、お金を持っていると思われているので、怪しい人たちもたくさん寄って来るんです。
プロには、騙すターゲットにする“ブラックリスト”っていうのがあると聞くけれど、僕はその上の“プラチナリスト”に載っているらしい。面白いもんだ。
そうそう、地面師も来たんだ。
2011年、「経営に苦しむ病院があるんですけど、買いませんか」という人間が現れた。とある病院とそれに付属する看護学校とその土地・建物を併せて売りたい、という話。
手付け金で40億円。僕はいい話だと思った。
「病院を潰して……というのではなく、できれば病院を継続させてくれる人に買ってもらいたい」
って話だったので本当っぽいんです。しかもその話を持ってきたのが、本当かどうかわからないけど、“徳洲会の元事務長”っていう肩書の人でね。ウチの司法書士や弁護士にも見てもらったけれど、
『高須の遺言』(著:高須克弥/講談社)
「怪しい話ではなく、本当です」
と言う。僕は何かアイデアを加えれば、そこは病院経営も続けられると思った。実際、現在のパートナーである西原理恵子と現地へ見に行ったくらい。
でも、西原が反対したの。
「具合の悪いあなたが新しく赤字の病院経営を始めたら、全力投球するでしょう。頑張り過ぎてしまって、血圧も上がって死んじゃう!」
って泣きつかれて、結局その話は流れた。
しばらくすると、製薬会社の創業者一族の女性がJT所有の土地の架空売買に絡んで、30億円の詐欺被害に遭ったというニュースが流れた。
そのタイミングといい、30億円というスケールといい、「とても似ているね」と西原と話をしていた。そうしたら警視庁から人がやって来て、「どのくらい騙されたんですか?」って聴取された。そこで、初めて40億円の病院売却話がウソだったことを知った。それまでは、完全に信じていたの。
「40億円騙されるところを助けたんだから、1割の4億円くらいはくれ!」
って、西原は笑うんだけどね。それまでの僕は、
「大きく羽ばたくチャンスだったかもしれないのに、西原に潰された」
と思っていたほど信じちゃっていた。話を持って来た徳洲会の元事務長と名乗った人間は行方不明になっているらしい。西原が、知人で元ヤクザの猫組長に聞いたら、そのJTの土地の詐欺事件と同じ人間・グループだったそう。今でこそ世間は積水ハウスの件で地面師を認知しているだろうけど、僕の事件はもっと昔の話。その頃からこういう詐欺はあったんだね。
※本稿は、『高須の遺言』(講談社)の一部を再編集したものです。

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