瀬戸内海のカキが大量死……影響は? 広島知事「災害級」 “しょっぱい海”“猛暑”のダブルパンチ?【#みんなのギモン】

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冬の味覚のカキに、異変が起きています。日本の養殖カキの6割以上を生産している広島県では、生きているカキを探すのが難しいほどの歴史的不漁に。身入りが平年並みの他産地でも、卸売価格に影響を及ぼしているとみられます。国も対策に乗り出しました。そこで今回の#みんなのギモンでは、「“災害級”カキ大量死…なぜ?」をテーマに解説します。■瀬戸内海のカキ養殖全体に広がる影響忽滑谷こころアナウンサー「全国一のカキ産地である広島県で今、深刻な問題が発生しています」

東広島市の島村水産・島村広司さん(38)「開いてる開いてる…。口が開いてるのばっかり。死んでるやつの方が多い」忽滑谷アナウンサー「養殖のカキ生産量日本一の広島県で、カキが歴史的な不漁となっています。影響は瀬戸内海のカキ養殖全体に広がっていて、兵庫県のいかだでも 8割ほどのカキが死んでしまっている状態でした」■視察した鈴木農水大臣「経営支える」忽滑谷アナウンサー「こうした事態を重く見て、19日は鈴木農林水産大臣が東広島市を視察しました」カキ業者「これだけ数が付いている中でも(身が)2つしか見えない」鈴木大臣「これだけ生きているのがいないということ?」カキ業者「いない」忽滑谷アナウンサー「鈴木大臣は取材に『国・県・市がしっかりと連携を取って、全体として(漁業の)経営を支えていきたい』と述べました」■カキ料理店では「冷凍」で代用忽滑谷アナウンサー「カキといえばこれからの冬がおいしい季節ですが、都内のカキ料理店『瀬戸内料理 雑草庵』では、冷凍のカキなどで代用しているということです」桐谷美玲キャスター「私もカキが大好きで、広島に親戚がいるのでいつも送ってもらっていますが、今年はちょっと難しいかもしれないですよね」森圭介アナウンサー「これだけ被害が大きいというのは大変ですよね」忽滑谷アナウンサー「影響が広がっていて、19日に鈴木大臣と面会した広島県の湯崎知事は報道陣に、『まさに災害級』と語っています」■全国のカキ産地とそのシェアは?忽滑谷アナウンサー「水産庁によると、日本の養殖のカキは去年、全国で約15万トン収穫されています。第1位が広島県で63.2%、第3位が岡山県で9.9%、第4位が兵庫県で5.7%と、約8割を瀬戸内海産のカキが占めています」「大量死が見られているのも瀬戸内海のカキです。水揚げしたカキが死んでいる割合は、普段は3~5割程度ですが、水産庁が14日に聞き取りしたところ、広島の中東部では6~9割に及び、岡山でも例年より多く、兵庫でも5~8割とかなり多くなっています」「全国一のカキの産地を揺るがす、深刻な問題となっています」森アナウンサー「平時でも3~5割のカキが死んでいるという数字にも驚きましたが、広島の9割というのは…。カキの生産に携わっている方、本当に大変でしょうね」忽滑谷アナウンサー「生きているカキを探す方が大変、というくらいの割合になってきています」■カキが大量死している原因は?桐谷キャスター「カキがこんなに死んでしまっている理由は何かあるんですか?」 忽滑谷アナウンサー「急に今年からなぜだろう、と気になると思います。専門家は、今年の夏の異常な猛暑と少雨の影響だと指摘しています」「広島県の水産海洋技術センターによると、カキは毎年 6月~ 8月に産卵期を迎えますが、大人の貝の適正な水温は15~25℃です。ところが今年は 7月から気温が高くなり、気象庁のデータでは、10月半ばまで広島県東部では海面水温が25℃を超えていました」「広島では例年よりも、水温が平均で2.4℃も高く推移していました」「もう1つの理由は少雨ですが、もともと広島県の中部と東部には大きな川が少なく、西側に比べると海の塩分濃度は高めだといいます。そこへ今年、雨が少なかったことが重なり、海の塩分濃度がより高まったということです」「つまり、海の状態が普段よりもしょっぱい状態になっていました。カキはしょっぱい海があまり好きではないということです。海水温の上昇と高い塩分濃度というダブルパンチで、カキが弱っている状況だと、同センターはみています」鈴江奈々アナウンサー「今年は観測史上最も暑い夏でした。このように海水温が上がっているのも気候変動の1つの影響だと思います。一方で、雨が降った地域と降らなかった地域で差もあったのでしょうか?」忽滑谷アナウンサー「広島県などの瀬戸内海のカキは非常に心配な状況ですが、他の産地はどうでしょうか」■仙台の卸売市場、昨季超えの出荷か忽滑谷アナウンサー「10月の終わり、宮城・仙台市の卸売市場にカキが初入荷しました。今シーズン、宮城県産カキは夏場の海水温の上昇で例年より約1か月遅い入荷となりましたが、身入りは良くサイズは大きめで、昨シーズンを上回る出荷が見込まれているそうです」「水産庁によると、宮城県(中部・南部)や岩手県、三重県、福岡県などでは、カキの身入りは例年とほぼ変わらない状況だということです」「そして気になる価格に、どんな影響がありそうなのでしょうか。水揚げが順調な宮城県の卸売業者に聞いたところ、卸売価格は1kg約2500円で少し高いそうです。例年は1000~2000円台で推移するので、現状はなかなか下がってこないといいます」「価格にも少なからず、瀬戸内海のカキの大量死が影響しているということです」鈴江アナウンサー「広島に行くとやはり、カキを食べるのがとても楽しみです。地域経済や生産者の皆さんへのダメージの大きさが心配になります」忽滑谷アナウンサー「冬の味覚カキの一大産地を揺るがしている大量死という問題ですが、政府は広島県などと連携して、早急に原因の分析、そして支援策を検討するとしています」(2025年11月20日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
冬の味覚のカキに、異変が起きています。日本の養殖カキの6割以上を生産している広島県では、生きているカキを探すのが難しいほどの歴史的不漁に。身入りが平年並みの他産地でも、卸売価格に影響を及ぼしているとみられます。国も対策に乗り出しました。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「“災害級”カキ大量死…なぜ?」をテーマに解説します。
忽滑谷こころアナウンサー「全国一のカキ産地である広島県で今、深刻な問題が発生しています」
東広島市の島村水産・島村広司さん(38)「開いてる開いてる…。口が開いてるのばっかり。死んでるやつの方が多い」
忽滑谷アナウンサー「養殖のカキ生産量日本一の広島県で、カキが歴史的な不漁となっています。影響は瀬戸内海のカキ養殖全体に広がっていて、兵庫県のいかだでも 8割ほどのカキが死んでしまっている状態でした」
忽滑谷アナウンサー「こうした事態を重く見て、19日は鈴木農林水産大臣が東広島市を視察しました」
カキ業者「これだけ数が付いている中でも(身が)2つしか見えない」
鈴木大臣「これだけ生きているのがいないということ?」
カキ業者「いない」
忽滑谷アナウンサー「鈴木大臣は取材に『国・県・市がしっかりと連携を取って、全体として(漁業の)経営を支えていきたい』と述べました」
忽滑谷アナウンサー「カキといえばこれからの冬がおいしい季節ですが、都内のカキ料理店『瀬戸内料理 雑草庵』では、冷凍のカキなどで代用しているということです」
桐谷美玲キャスター「私もカキが大好きで、広島に親戚がいるのでいつも送ってもらっていますが、今年はちょっと難しいかもしれないですよね」
森圭介アナウンサー「これだけ被害が大きいというのは大変ですよね」
忽滑谷アナウンサー「影響が広がっていて、19日に鈴木大臣と面会した広島県の湯崎知事は報道陣に、『まさに災害級』と語っています」
忽滑谷アナウンサー「水産庁によると、日本の養殖のカキは去年、全国で約15万トン収穫されています。第1位が広島県で63.2%、第3位が岡山県で9.9%、第4位が兵庫県で5.7%と、約8割を瀬戸内海産のカキが占めています」
「大量死が見られているのも瀬戸内海のカキです。水揚げしたカキが死んでいる割合は、普段は3~5割程度ですが、水産庁が14日に聞き取りしたところ、広島の中東部では6~9割に及び、岡山でも例年より多く、兵庫でも5~8割とかなり多くなっています」
「全国一のカキの産地を揺るがす、深刻な問題となっています」
森アナウンサー「平時でも3~5割のカキが死んでいるという数字にも驚きましたが、広島の9割というのは…。カキの生産に携わっている方、本当に大変でしょうね」
忽滑谷アナウンサー「生きているカキを探す方が大変、というくらいの割合になってきています」
桐谷キャスター「カキがこんなに死んでしまっている理由は何かあるんですか?」
忽滑谷アナウンサー「急に今年からなぜだろう、と気になると思います。専門家は、今年の夏の異常な猛暑と少雨の影響だと指摘しています」
「広島県の水産海洋技術センターによると、カキは毎年 6月~ 8月に産卵期を迎えますが、大人の貝の適正な水温は15~25℃です。ところが今年は 7月から気温が高くなり、気象庁のデータでは、10月半ばまで広島県東部では海面水温が25℃を超えていました」
「広島では例年よりも、水温が平均で2.4℃も高く推移していました」
「もう1つの理由は少雨ですが、もともと広島県の中部と東部には大きな川が少なく、西側に比べると海の塩分濃度は高めだといいます。そこへ今年、雨が少なかったことが重なり、海の塩分濃度がより高まったということです」
「つまり、海の状態が普段よりもしょっぱい状態になっていました。カキはしょっぱい海があまり好きではないということです。海水温の上昇と高い塩分濃度というダブルパンチで、カキが弱っている状況だと、同センターはみています」
鈴江奈々アナウンサー「今年は観測史上最も暑い夏でした。このように海水温が上がっているのも気候変動の1つの影響だと思います。一方で、雨が降った地域と降らなかった地域で差もあったのでしょうか?」
忽滑谷アナウンサー「広島県などの瀬戸内海のカキは非常に心配な状況ですが、他の産地はどうでしょうか」
忽滑谷アナウンサー「10月の終わり、宮城・仙台市の卸売市場にカキが初入荷しました。今シーズン、宮城県産カキは夏場の海水温の上昇で例年より約1か月遅い入荷となりましたが、身入りは良くサイズは大きめで、昨シーズンを上回る出荷が見込まれているそうです」
「水産庁によると、宮城県(中部・南部)や岩手県、三重県、福岡県などでは、カキの身入りは例年とほぼ変わらない状況だということです」
「そして気になる価格に、どんな影響がありそうなのでしょうか。水揚げが順調な宮城県の卸売業者に聞いたところ、卸売価格は1kg約2500円で少し高いそうです。例年は1000~2000円台で推移するので、現状はなかなか下がってこないといいます」
「価格にも少なからず、瀬戸内海のカキの大量死が影響しているということです」
鈴江アナウンサー「広島に行くとやはり、カキを食べるのがとても楽しみです。地域経済や生産者の皆さんへのダメージの大きさが心配になります」
忽滑谷アナウンサー「冬の味覚カキの一大産地を揺るがしている大量死という問題ですが、政府は広島県などと連携して、早急に原因の分析、そして支援策を検討するとしています」
【みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)
【みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)

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