「潔く身を引くべき」と批判続出…小川晶市長 ラブホ密会問題で再度の辞職勧告、懸念される“選挙費総額1億円”田久保市長の二の舞

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「直ちに市長職を辞していただくように、勧告させていただきます」
そう述べられた言葉に、笑顔のない神妙な面持ちで耳を傾けていたのは群馬県前橋市の小川晶市長(42)。市幹部職員の既婚男性とラブホテルで密会していた問題で、11月13日に市議会10会派のうち7会派から辞職勧告書を手渡されたのだ。
今月27日に開会する定例市議会までに小川氏が辞職しない場合、この7会派は不信任決議案を提出する方針とのこと。7会派との面会後、小川氏は「市政を止めないということと、市民の声を伺いながら、あらゆる可能性を考慮して判断していきたい」と進退の明言を避けていたが……。
9月下旬に「NEWSポストセブン」が報じたことをきっかけに、“ラブホテル密会”が表沙汰になった小川氏。謝罪会見では男性職員と10回以上ラブホテルを利用したことを認めたものの、「男女の関係はありません」と釈明。しかし“密会”が行われた日には、群馬県各地で記録的短時間大雨情報を発表した日も含まれていたこともあり、小川氏への反発は強まるばかりだった。
「この問題で小川氏に辞職勧告が出されるのは、今回で2回目です。小川氏は10月上旬に『掲げた公約を実現することが私に課せられた責任』とし、給与を50%減額した上で続投する方針を示していました。しかし、小川氏の言い分通りに男女の関係がなかったとはいえ、“社会常識的に納得できない”と批判の声が高まることに。市役所には苦情が殺到し、小川氏の事務所にコールセンターが設けられる事態にまで発展したのです。10月下旬には、市議会の7会派から辞職した上で出直し選挙に臨むよう申し入れがありましたが、小川氏が応じることはありませんでした」(全国紙記者)
14日、15日には小川氏と市民による対話集会を開き、地元コミュニティーFMで生放送される対応も取られた。
「小川氏はこの対話集会で、問題の経緯説明をした上で市長続投に理解を求めるそうです。しかし、いまの状況で市民から納得を得られるとは思えません。給与の50%減額も11日に開かれた市特別職報酬等審議会で“妥当”とされましたが、『市長としての職務続投の是非について答申するものではない』と異例の補足がついたといいます。小川氏は連日のように自身の活動をインスタグラムに投稿する“通常モード”を続けていますが、コメント欄では応援する声と厳しい声が入り混じって並んでいます。やはり、進退の決断を曖昧にしていることが裏目に出ているように思います」(前出・全国紙記者)
小川氏に2度目の辞職勧告が報じられたあとも、小川氏のインスタグラムやニュースサイトのコメント欄では《潔く身を引くべき》《市議会としては当然の対応だと思います》《前橋市をこれ以上汚さないために辞職一択です》との声が。さらに《この流れは伊東市で予習済みだぜ》といった声もあり、学歴詐称疑惑問題で揺れている静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)と重ねる声も上がっている。
田久保氏をめぐっては、市の広報誌で「東洋大学法学部卒業」と紹介されていたが、実際には除籍だったことが判明。自身では大学の「卒業証書」なる書類を持っていると主張するも、刑事告発されたことを理由に提出や開示を拒み続けている。
双方の事案は異なるが、自らの問題で市政に混乱を招いたことや市長の座を手放そうとしない姿勢は共通している。
田久保氏は9月に市議会から不信任決議を受けて議会解散を選択し、市長の信任が争点となった市議選の投開票が先月19日に行われたばかり。市議選の当選者20人中19人が田久保氏の不信任決議案に賛成し、同月31日に開かれた臨時の市議会で2度目の不信任決議案が可決された経緯がある。
「2度目の不信任決議によって失職した田久保氏ですが、11月13日に出直し選挙に出馬する意向が報じられました。奇しくもこの日は小川氏に辞職勧告が出されたこともあり、2人の騒動を重ねた人も少なくなかったようです。
小川氏に辞職勧告書を提出した7会派の議員数は群馬県市議会議員の約9割にあたり、市議会に“味方”が少ない点でも田久保氏と似ています。今後、小川氏に不信任決議案が提出され、可決された場合に議会解散を選択したら、田久保氏と同じ道を通る可能性も。伊東市では先の市議選に6300万円かかったといい、次の市長選と合わせると計1億円程度の公費が投じられることになるといいます。
前橋市でも選挙が行われるとなれば、伊東市と同じように有権者から“無駄遣い”と批判されるのは目に見えています。小川氏も“市政を前進させたい”と主張していますが、もとはといえば自身のスキャンダルが発端。田久保氏を反面教師にして、これ以上拗らせないようにすることが求められているのではないでしょうか」(前出・全国紙記者)
田久保氏は失職が決まった際、「この騒動のなか、何を言っても悪く言われる、叩かれる」と語っていたが、小川氏からは“恨み節”が出ないことを願いたい。

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