「走行距離課税は検討していません!」片山さつき財務大臣の答弁に、国民・榛葉幹事長も拍手

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12日の参議院予算委員会で、自動車に対する重い課税について議論が交わされた。
【映像】榛葉議員も思わず…議場から大きな拍手が巻き起こる瞬間
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「ヘリコプター買っても消費税だけなのに、車にだけ9種類も税金かかる」と指摘。9兆円にものぼるとしたうえで、「財務大臣、なぜこんなに車から税金たくさん取るようになっているのか」と問いただした。
片山さつき財務大臣は「榛葉委員と私が活動している東海地域は自動車王国で、自動車産業に万が一のことがあったらどうやって経済構造が保たれるのかと思っている。その自動車業界からよく同じことを言われるが、色んな経緯の積み重ねによって、道路の混雑や交通安全等社会的費用がかかるということが当初はありましたし、道路資本充実の要請も強いということで昭和46年に自動車重量税ができていて、その発想のもとは原因者負担、受益者負担の観点であって、広く自動車の使用者に負担を求めた。これだけではない。私も反省を込めて、取れるところから(税金を)取っていった部分がないのかというと、そういう部分もなくはない」と、率直に事情を説明。そのうえで、「今後世界的な、自動車の直面している荒波を考えると、各国の当局がとっているように、自国の基幹産業があってなんぼですから、私ども財務省が財政当局だといっても、角を矯めて牛を殺してはいけませんから、ということで考えていける部分はあると思いました」と自動車への重い課税の見直しを示唆、議場からは拍手が起こった。
榛葉議員はさらに自動車重量税について、長く乗ると税額が上がっていく問題を指摘。「大切な車を大切に長く使うと、13年乗ると1600円上がって0.5トンあたり5700円に、18年乗るとさらに600円上がって0.5トンあたり6300円になる。これ、重さ変わっていない。むしろ長く乗って部品が摩耗して軽くなるんじゃないかっていう人もいたけど、もう少し簡素であるべき。アメリカもヨーロッパも自動車からこんな複雑にたくさんの税金をとっている国はないと思います。大臣、これまさか走行距離課税、やりませんよね」と詰め寄ると、片山大臣は「車は走るためにありますから、走行距離に課税するとあんまりだという声は本当にうかがっておりまして、ご指摘の走行距離課税は政府として具体的に検討しておりません」ときっぱりと言い切った。これには榛葉議員も思わず拍手、議場からも大きな拍手が巻き起こった。
電気自動車の普及によりガソリン税の税率が減ることや、ガソリンの暫定税率廃止で新たな財源を探していることから、自動車の走行距離に応じて課税する「走行距離課税」の導入が取りざたされていたが、片山大臣はこれを否定した形だ。
(『ABEMA NEWS』より)

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