まさか、この人が政務官に起用されるとは……。元グラビアアイドルで、現在は衆院議員の森下千里氏(44)である。女性登用を掲げた高市政権を象徴する抜てきだが、芸能関係者の間で、彼女がタレント時代に出演したあるDVDが話題になっている。
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【実際の写真】「涙を流すほどの露出」「ボンテージ風衣装で拷問」 森下千里氏がグラドル時代に出演した“過激DVD”
森下氏は2019年に芸能界を引退し、その後、政界に身を転じた。まずは21年の衆院選、自民党から当時の宮城5区で立候補するも落選。次に24年、東北ブロックの比例に回り、単独2位の名簿上位に置かれ、初当選を果たした。
「政治家を志したきっかけは、元NHKアナウンサーで宮城を地盤とする自民党の前参院議員、和田政宗氏(51)から声をかけられたことだといいます。彼女は名古屋市出身ですが、旧宮城5区の一部だった石巻市に、母親と共に移住。国会議員となった今も独身のまま、東京と石巻市を往復する生活を送っています」(政治部記者)
そんな森下氏が、1期目ながら高市内閣の新人事で環境大臣政務官に登用されたのだから、驚きである。
「異例の抜てきは、元タレントの奇麗どころだったから。初の女性首相の下組閣された新内閣は、意外にも女性閣僚が2人と少なかった。財務相の片山さつき氏(66)と経済安保相の小野田紀美氏(42)だけです。そこで、副大臣以下の要職にできる限り注目度が高い女性を配置し、政府全体で女性登用を進めている雰囲気を演出するべく、森下氏に白羽の矢が立ったといわれています」(同)
政治家として快調なスタートを切った彼女。もっとも、人気番組「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)に出て有名になる前の下積み時代は、仕事を選んでなどいられなかった。その一つが02年に発売されたイメージDVD「PASSION」で、当時を知る関係者によれば、
「森下さんは撮影中、拘束時間が長く、肌の露出度が高いシーンが続いたことに嫌気が差し、涙を流したといいます。たしかに同DVDには『スパイガール大作戦』という全編60分の特典映像が付いており、これが過激ではありました」
派手な衣装に身を包んだ森下氏はスパイとして、爆破テロを企てる悪の組織に潜入。が、途中で敵に捕まり、黒い下着姿の女からムチ打ちの拷問を受ける。森下氏はたたかれるたびに苦悶の表情を浮かべ……といった内容だ。
「この演出は、同DVDを制作した出版社のトップだった男性の趣味でした。彼は05年、デビューをチラつかせて未成年少女にみだらな行為をしたとして、児童福祉法違反容疑で千葉県警に逮捕。後に実刑判決を受けました。当時、こうした筋が悪いクライアントとも仕事をしてきた森下さんの心労は、なかなかだったと思います」(前出の関係者)
実は彼女、振り出しがレースクイーンだった過去からは想像できないが、お堅い家の出身だという。
「かつて、母方の祖父と叔父が富山県下新川郡入善(にゅうぜん)町で町会議員を務めており、子どもの頃から政治を身近に感じていたそうです。自身が政治活動を始めてからは“辻立ちクイーン”の異名を取るほど、地元宮城で連日、街頭演説を繰り返してきた。性格が生真面目なところは高く評価されているのです」(前出の記者)
並の政治家が決して味わったことのない屈辱に耐えてきた森下氏。タレント時代の“黒歴史”を乗り越えて、大抜てきの期待に応えられるか。
「週刊新潮」2025年11月13日号 掲載