「女子高生コンクリ詰め殺人」被害者写真を背景に使用 インドネシア人YouTuberが動画削除、謝罪

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1000万人以上のチャンネル登録者がいるインドネシア人のユーチューバー女性が、1989年に発覚した女子高生コンクリート詰め殺人の被害者写真を壁に貼って動画を配信し、不謹慎ではないかと批判が相次いだ。
この女性は、動画を削除したうえで、X上で「深く反省いたしました」などと謝罪した。なぜ遺族の感情を損ねかねないことをしたのかと、疑問がくすぶっている。
男性7人組K-POPグループ「NCT DREAM」のメンバーらに囲まれているのは、司会役のネッシー・ジャッジ(Nessie Judge)さんだ。
この動画は、ジャッジさんが8年前に始めたコーナー「NERORR」の企画として、2025年11月2日に自らのチャンネル内で配信された。NERORRは、ホラーなどをテーマにしている。
ジャッジさんとメンバーらは、ソファに腰かけて和やかに座談を繰り広げる。壁には、テーマに合わせたとみられる写真がいくつか貼られている。左側の壁に、高校の制服を着た若い女性の写真が見えた。目には、何らかの配慮をしたためか、黒い線が入れられていた。
とはいえ、この写真は、女子高生コンクリ詰め殺人事件の被害者とすぐに特定され、批判が相次ぐ炎上状態になった。
これに対し、ジャッジさんは3日、X上で英語の釈明を出し、「これはハロウィンの飾りじゃない」と一部の指摘を否定した。「NERROR の4つのセグメントへのオマージュだ」という。
ジャッジさんは数年前、この事件について、「絶対に取り上げないし、将来も取り上げない」と明言していたという。しかし、セグメントの1つで「史上最もリクエストの多かったもの」だったと明かし、「だから、ついに彼女を取り上げることにした」と説明した。
「私たちは、この事件について一度も話し合ったことはありませんが、この事件は非常に重要であり、責任ある人々を思い出し、糾弾し続けるべきだと考えています」として、被害者の名前を挙げて、「安らかな眠りと正義を」と追悼した。
ジャッジさんは、11月4日も釈明を続け、NERROR のコーナーについて、「視聴者の皆さんも私も、私たちなりの物事の参照点を持っています。それらはそんなに浅いものではありません」とした。ただ、「混乱を招いてしまったことについては、お詫びします。文脈から切り離して見ると、どれほど悪く見えるか分かります。次回からは、もっと注意します」と謝罪もつづった。
さらに、「本当に、誰かを傷つけたり、ましてや誰かを侮辱するつもりはまったくありませんでした。本当に申し訳ありません」「皆さんからのフィードバックと修正、ありがとうございます。これは私にとってとても重要で、ここから多くを学びました。そして、これからもこれを心に留めておきます」などと付け加えた。
女子高生コンクリ詰め殺人事件を巡る投稿は、5日になって、日本のネット上でも取り上げられて、大きな騒ぎになった。チャンネル動画の投稿欄には、「なんでそんな事ができるの?」「絶対に許さない」などと日本からも続々書き込まれている。
ジャッジさんは5日、英語のほか日本語でもXに釈明を出した。日本語では、次のように謝罪した。
4日に事態の全容をつかんだ後、投稿した動画を直ちに削除し、「チームと共に今回の行動について深く反省いたしました」と明かした。
そして、最後に「私たちを戒め、責任を追及してくださったことに心から感謝申し上げます」と締め括っている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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