全日空便、飛行中にモバイルバッテリー発煙 焦げ臭いにおい、隣の乗客が水を…緊迫の機内は?

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9日、那覇空港発の全日空便の機内で飛行中に乗客のモバイルバッテリーから煙が上がりました。当時の機内の様子が、乗客の取材から見えてきました。■焦げ臭いにおい、白い煙…緊迫した機内9日午後1時過ぎ、羽田空港に着陸した全日空機。乗客らが緊迫した機内の様子を語りました。乗客「『パチン』みたいな音、焦げ臭いにおい。白い煙が上がったところの1つ前の席のおじいちゃんがパニックで席から立ったり」

乗客「乗務員が『鼻を押さえてください』と大きな声で説明」異変が起きたのは、那覇空港発・羽田行きのボーイング787型機。午前11時頃、問題なく那覇空港を離陸しました。しかし、国土交通省によると離陸直後、管制に連絡が。当該機からの連絡「機内で煙が発生した」乗客「煙が出ていて3つ前くらいに座ってた。結構においが臭くて。3メートルの範囲内ぐらいは煙で白く」客室乗務員らの声を聞いたという乗客も。乗客「『何とかして』『リチウムじゃない?』。慌てている様子でちょっと不安に」■煙は…座席下手荷物のモバイルバッテリーから発生全日空によると、煙は乗客のモバイルバッテリーから発生。乗客「ベルトサインが出ているので客室乗務員も動けなくて、(機体が)安定してから客室乗務員が“消火器”を持って現場へ」隣の乗客が持っていた水で消し止めたということです。安全が確認され予定通り運航を続けた全日空機。すぐに機内アナウンスもあり、乗客らは落ち着いていたといいます。乗客「びっくりしたんですけど、はやってる(いま多い)のでモバイルバッテリー(の煙)かなと。自分のモバイルバッテリーも確認したら大丈夫だった」今回、ルールに従って座席の下に置かれた手荷物の中にあったというモバイルバッテリー。乗客・乗員あわせて350人にケガはありませんでした。■韓国の事故を受け…ルールを厳格化増加しているモバイルバッテリーからの発火や発煙。モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を使った製品が火元となった火災は、ここ数年で急増していて、東京消防庁管内では、6月までの半年間で今年は143件と過去最多となっています。今年7月には、JR山手線の車内でモバイルバッテリーが発火。8月には、走行中の上越新幹線の車内で煙が上がりました。今年1月に韓国で旅客機が炎上した事故でも、モバイルバッテリーが火元となった可能性が指摘されています。この事故をきっかけに、日本の航空会社では機内へモバイルバッテリーを持ち込む際は、座席の上の収納棚に入れず、充電は常に状態が確認できる場所で行うと、ルールを厳格化。■「機内での充電はやめて」専門家今回は充電していたかはわかっていませんが、専門家は機内での充電はやめてほしいとした上で。電池に詳しい 電力中央研究所 池谷知彦工学博士「電池が満タンの状態は、ガスが発生しやすい状態です。(ガスで)電池(カバー)が開いて空気が入ったら、過熱して火がつく可能性があります。リチウム自体は満充電の状態は多少危険性があるので、できれば少し使ったような状態で持ち込んでいただくのが一番いい」東京消防庁は、モバイルバッテリーから火や煙が出た場合は、大量の水や消火器で消火してほしいとしています。
9日、那覇空港発の全日空便の機内で飛行中に乗客のモバイルバッテリーから煙が上がりました。当時の機内の様子が、乗客の取材から見えてきました。
9日午後1時過ぎ、羽田空港に着陸した全日空機。乗客らが緊迫した機内の様子を語りました。
乗客「『パチン』みたいな音、焦げ臭いにおい。白い煙が上がったところの1つ前の席のおじいちゃんがパニックで席から立ったり」
乗客「乗務員が『鼻を押さえてください』と大きな声で説明」
異変が起きたのは、那覇空港発・羽田行きのボーイング787型機。午前11時頃、問題なく那覇空港を離陸しました。しかし、国土交通省によると離陸直後、管制に連絡が。
当該機からの連絡「機内で煙が発生した」
乗客「煙が出ていて3つ前くらいに座ってた。結構においが臭くて。3メートルの範囲内ぐらいは煙で白く」
客室乗務員らの声を聞いたという乗客も。
乗客「『何とかして』『リチウムじゃない?』。慌てている様子でちょっと不安に」
全日空によると、煙は乗客のモバイルバッテリーから発生。
乗客「ベルトサインが出ているので客室乗務員も動けなくて、(機体が)安定してから客室乗務員が“消火器”を持って現場へ」
隣の乗客が持っていた水で消し止めたということです。安全が確認され予定通り運航を続けた全日空機。すぐに機内アナウンスもあり、乗客らは落ち着いていたといいます。
乗客「びっくりしたんですけど、はやってる(いま多い)のでモバイルバッテリー(の煙)かなと。自分のモバイルバッテリーも確認したら大丈夫だった」
今回、ルールに従って座席の下に置かれた手荷物の中にあったというモバイルバッテリー。乗客・乗員あわせて350人にケガはありませんでした。
増加しているモバイルバッテリーからの発火や発煙。
モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を使った製品が火元となった火災は、ここ数年で急増していて、東京消防庁管内では、6月までの半年間で今年は143件と過去最多となっています。
今年7月には、JR山手線の車内でモバイルバッテリーが発火。8月には、走行中の上越新幹線の車内で煙が上がりました。
今年1月に韓国で旅客機が炎上した事故でも、モバイルバッテリーが火元となった可能性が指摘されています。
この事故をきっかけに、日本の航空会社では機内へモバイルバッテリーを持ち込む際は、座席の上の収納棚に入れず、充電は常に状態が確認できる場所で行うと、ルールを厳格化。
今回は充電していたかはわかっていませんが、専門家は機内での充電はやめてほしいとした上で。
電池に詳しい 電力中央研究所 池谷知彦工学博士「電池が満タンの状態は、ガスが発生しやすい状態です。(ガスで)電池(カバー)が開いて空気が入ったら、過熱して火がつく可能性があります。リチウム自体は満充電の状態は多少危険性があるので、できれば少し使ったような状態で持ち込んでいただくのが一番いい」

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