主食米高騰の余波が「もち米」にも…和菓子店を直撃! 大手サトウ食品は正月用の鏡餅を値上げ

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9月21日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロ税込み4246円。前週より29円値下がりしたが、3週連続で4000円台が続いている。主食米と同様に高騰しているのはもち米だ。前年比1.5~2倍ほど上がっている。
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苦しいのはこれまで安価に商品を提供してきた和菓子店などだ。団子や大福、お彼岸に供えられるおはぎなどが1個あたり数十円の値上げを余儀なくされているが、客離れを恐れて仕入れ価格に見合った価格転嫁はしづらい状況にある。
米流通評論家の常本泰志氏は「もち米の消費はもともと細っていた」とし、こう続ける。
「もち米の生産量は、コロナ禍で和菓子の土産物などが売れなくなったことで大幅に減りました。コロナ明けにインバウンドの増加で再び消費量が増えたものの、すでに主食用米や他の作物に転作していた農家も多い。その上、もち米の収穫作業は機械類の清掃が面倒なこともあり、効率がよくないと思われています。そもそも正月でも餅を食べない人が増えていて、世帯当たり、1人当たりの購入数量は年々減少傾向にあります」
令和6(2024)年産のもち米は今年3、4月あたりから不足が顕著になっていたという。
「大幅な値上げは購買意欲の減退を招くことから、値上げ幅を極力抑えながら内容量を減らす流れになるでしょう」(常本泰志氏)
■政府の「主食用米」増産号令も影響
大手のサトウ食品は鏡餅を8月1日出荷分から約11~20%、包装餅を10月1日出荷分から17~29%値上げしている。
「もち米は嗜好品に使われることが多いので、最悪買わなくてもすみます。しかし、苦しいのは和菓子やあられ、みりんなどのメーカーです。業務用で多く使われている加工用もち米は複数年契約をしていることで仕入れの安定化を図っているため、令和6年産まで影響は軽微でした。しかし、6年産のもち米が安い一方で主食用米の価格が高くなり、おまけに政府の号令があり、7年産については加工用もち米から主食用米に生産変更をした農家が多かったことからも、調達が難しくなっているのです」(常本泰志氏)
もち米の生産量はだいたい水稲生産量の4%ほど、30万トンほどで推移している。とはいえ、作り手が減るとこれまでのように気軽に和菓子などを楽しむことは難しくなりそうだ。
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日本のコメはどうなってしまうのか。【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。

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