「ドサッと」吸殻、生ゴミも…焼き芋用容器「回収BOX」で被害 施設長は難病抱え苦闘1年半、ついに販売断念へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

新潟・出雲崎町にある昭和の博物館「出雲崎レトロミュージアム」の公式Xが2025年9月25日、焼き芋を透明な容器に入れて販売する「焼き芋自動販売機」で繰り返し使うための容器を回収する箱に、タバコの吸い殻や生ゴミなどを捨てられる問題が横行していると訴えた。
館長は取材に、回収箱とは別にゴミ箱があり、防犯カメラや警告文などで対策しているにもかかわらず、ゴミ捨ての影響で大量の空き容器が再利用できなくなったと明かしている。今後は自販機での販売終了を予定しているという。
出雲崎レトロミュージアムは昭和の展示品を実際に触って楽しめる施設をうたっている。「焼き芋自販機」は駐車場にあり、焼き芋が入った容器を「缶」と呼んでいる。併設された「焼き芋専用の空き缶を回収するBOX」が災難に見舞われたという。同館はXで、
と伝えた。「マナーの悪さに対応するも タバコのポイ捨て、ごみを国道からの投棄 正直あきれてしまいます。焼き芋は缶が無ければ運営が出来ません」などと訴え、焼き芋自販機での販売終了を予告している。
出雲崎レトロミュージアムの館長は25日にJ-CASTニュースの取材に応じ、このような状況は1年半ほど続いているとして、警告する狙いで投稿に至ったと明かした。回収BOXには「灰皿の中身をドサッと捨てられる」ほか、例えば、食べ終わったコンビニ弁当を袋に包んだものも。下記のように説明している。
そもそも焼き芋自販機は、農福産業(宮崎県日向市)が障害者の雇用を支援する取り組みで展開している商品だ。障害者施設で芋(紅はるか)の焼き上げから真空パックまで行い、使用後の空き容器は回収・洗浄して再利用する。同社公式サイトによると出雲崎レトロミュージアムは24年1月に導入した。
館長は、ミュージアムとしても福祉活動で儲けはないという。むしろ容器が不足すれば購入費がかさむことになる。25年9月は100本ほどの容器を回収したが「全部だめで、1本150円ですから…」と嘆き、「8月の時もそうなんです、もう毎月です」と振り返る。ゴミ捨ては若い世代が比較的多く、酷い場合は夜中に行われるとのこと。
周辺環境の変化も影響したようだ。ミュージアムは国道116号線沿いにあり、館長によると交通量は意外と多い。一方で数十キロの範囲に他の自販機は見当たらず、以前は町内にコンビニ2軒があったが、既に閉店したという。
車で約5分のコンビニもゴミ問題に困っていたとしながら、コンビニが閉店した途端、捨てる場所がなくなってミュージアムの方へ流れ込んだとみている。
ただ、同館は回収BOXだけでなく「ゴミ箱」を設置している。「自販機のところにも防犯カメラをつけて、『ゴミを捨てた場合は警察に通報します』という看板まで出して、にもかかわらず平気で捨てていく」──。
館長は個人的な事情として、国指定難病をはじめ非常に重い病気を4つ抱えているとも明かした。平日は1人でミュージアムを運営しているといい、下記のように苦労を伝えた。
焼き芋用の空き容器回収BOXは「ゴミ箱にしかされない」として25日朝に撤去した。今後の空き容器は、隣接するハンバーガー自販機の空き箱回収BOXにまとめる。
空き容器を持ち帰る人が現れる可能性を案じるも、「焼き芋をやめるタイミングであれば缶が無くなっても良いかなと…仕方がない。もう1年半、色んなことを手を尽くしてきましたが、手の打ちようがないんです」と本音をこぼした。過去には警察へ相談したこともあるという。
在庫が売り切れ次第、出雲崎レトロミュージアムは焼き芋自販機を終了する予定。館長は「これ(記事)を見て、少しでもゴミの投棄が減ってくれれば」と願っている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。