【独自】小泉進次郎に引導を渡され、すでに150人のリコール要求が集まっていた「石破退陣」舞台裏

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石破茂首相は、9月7日午後6時から記者会見を開き、退陣を表明した。
翌8日に予定されていた「党則第6条第4項に基づく総裁選実施の要求」、つまり石破首相の「リコール」へと発展する可能性が高まっていたため、その前に自ら決断した。
記者会見で石破首相は「自民党総裁の職を辞することにした」と退陣を明らかにした。7月の参議院選挙の敗北により退陣を求める動きがあり、「責任論」が渦巻いていたことについては、
「参議院選挙で過半数を割り込み、その責任は私にある。地位に恋々としない、しかるべき時にと言ってきた。日米関税交渉が一定の成果を得たことで、この時期となった」
と述べた。
翌8日に総裁選の前倒し要求の賛否が決まるという直前の退陣については、
「臨時総裁選となれば、党内で決定的な分断となる」
と述べ、党内事情も退陣の一因であるとした。
石破茂首相の進退に関して、「自ら退任するのではないか」という噂が急速に広まったのは9月5日金曜日だった。
結局、石破首相は自ら決断を下さず、事態は9月8日月曜日の「党則第6条第4項に基づく総裁選実施の要求」、つまり石破首相の「リコール」へとなだれ込む寸前の決断だった。
昨年9月の総裁選で石破首相を支援したA議員は、「石破おろし」の舞台裏についてこう語る。
「石破首相は、リコールされるくらいなら自ら身を引こうと決断した。
当初、石破首相周辺は総裁選の前倒しを懸命に阻止しようと奮闘しており、石破首相自らも各議員に電話で説得工作にあたっていた。
しかし、総裁選の前倒し側が優勢となった。このままでは前代未聞、自民党史上初の『不信任』にもなってしまい、党が分裂しかねないと決断したようだ」
総裁選が前倒しとなるかどうかは、9月8日に提出される「書面」で決まる。党所属国会議員295人と都道府県連代表47人を合わせた総勢342人のうち過半数が要求すれば、総裁選は前倒しとなる。現代ビジネスの取材では、すでに150人以上の議員が書面を提出し、「石破おろし」に傾いている状況だという。
そのような中で、9月6日、菅義偉元首相と小泉進次郎農相が公邸を訪れ、石破首相と会談した。記者会見でも石破首相は
「党の分断などがあってはならないとの話があった」
と語った。
A議員が分析する。
「石破首相は総裁選が前倒しとなった場合でも、退陣せずに「解散カード」を使って国民に信を問うこともできた。世論調査で支持も上昇していたためだ。
その前提として、小泉氏のバックアップがあった。次の人事で幹事長などの要職に就くことが絶対的な条件となっていた」
「しかし、小泉氏は総裁選の前倒し要求について、賛否を明らかにせず、石破首相が退陣することで、自民党の分裂回避と党の団結を促すよう進言した。
この会談が石破首相の「白旗」、つまり降伏につながった」(A議員)
結局、反石破勢力による「石破おろし」は完結した形となった。
旧安倍派のB議員は、「9月8日は朝から党本部はごった返すはずだった」と言う。
「メディアが党本部で待ち構え、やってくる議員の数で総裁選の前倒しかどうかがすぐにわかるためだ。当然、その模様はネットニュース、ライブ中継などで速報されるはずだった。締め切り前にも、過半数に達するかは党本部の発表がなくてもわかるとされていた。
石破首相は、総裁選の前倒しという自民党史上初の不名誉を回避するために、自ら退陣を決めたのでしょう」(B議員)
石破首相の「退陣」の一報で、自民党は総裁選に向けて走り出している。有力候補は、小泉氏と昨年石破首相に決選投票で敗れた高市早苗氏の2人とみられる。
A議員は、
「石破首相は関係が深い小泉氏を支援し、自身ができなかった政策実現などに「バトン」を渡したいという気持ちが強いはずだ。
高市氏の背後には裏金議員が数多く名を連ねていることもあり、石破首相はなんとか小泉氏を勝たせて体面を保ちたいという思いだろう」
と語るが、一方で旧安倍派のB議員はこう語る。
「旧安倍派は結束して高市氏の支援をやる。麻生派も高市氏一本でくるはずだ。小泉氏の人気は認めるが、まだ幹事長など党幹部の経験もないので、今やらなくとも先がある」
9月8日に予定されていた、自民党史上初の総裁選の前倒しの賛否を問う動きは、石破首相の退陣により回避され、舞台は次の総裁選へと移っていった。
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