大きなチャーシューに千切りのハムとキュウリ、さらにエビまで入った豪華な冷やし中華。強烈な残暑が続く列島で今、夏に欠かせないこの冷やし中華がメニューから消えてしまうピンチに瀕している。
25日の東京都心は36.3℃まで気温が上昇し、観測史上最長となる8日連続の猛暑日を記録した。
東京・日暮里駅前にある人気の中華料理店「中国手打拉麺 馬賊」では、奥のお客さんも手前のお客さんも皆さん、冷やし中華を食べていた。
冷やし中華を食べていた客は、「夏といえば冷やし中華なので、とてもおいしいです」と話した。
この店の冷やし中華の特徴は、使う具材の多さ。
しかし…、
「中国手打拉麺 馬賊」森光隆店長：1.5倍から2倍ぐらいは上がっちゃってますね。お野菜全般的に、キャベツとかもそうですし、キュウリとかもそうですし。冷やし中華なんかはちょっと手間かかるんで、アルバイトを1人増員とかもして。
特に冷やし中華は、キュウリやチャーシュー用の豚肉など、高騰している食材を多く使用しているため、店で一番人気の「馬賊冷やし中華」は、3年前の1300円から1700円に、400円も値上がりした。
「中国手打拉麺 馬賊」森光隆店長：ファンの方とかに結構多く来ていただいているので、それをモチベーションに今頑張っています。
一方で、国産野菜高騰の危機から逃れている店もあった。お客さんが口に運んでいたのは、日本の冷やし中華とは異なる、中国版の冷やし中華だった。
「湖南菜館」の客：湖南風冷やし中華、めちゃくちゃおいしいです。ーー辛いんですか？「湖南菜館」の客：辛いです。
この「湖南菜館」が提供しているのは、酸味の効いた辛さが特徴で、中国八大料理の1つに数えられる湖南料理。
「湖南菜館」李小牧店主：もし（食材が）全部日本産だったら、それは困ります。だから中華料理、湖南料理やってよかったなと思います。
この湖南風冷やし中華であれば、食材の9割が海外の食材を使っているため、食材高騰の影響を受けづらいのだという。
「湖南菜館」李小牧店主：値段の感じ、高くなった感じはしないです。
冷やし中華が食べたくなる暑さはまだ続き、26日も体温並みの残暑となる見込み。（「イット!」8月25日放送より）