カフェイン適量で0.14秒短縮 立命館大院生ら100m走って実証

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適量のカフェインを摂取することで、陸上100メートル走のタイムが短縮できることを実際に走って確かめたと、立命館大の研究チームが発表した。体重1キロあたり6ミリグラムの摂取で、平均タイムが0秒14、速くなったという。論文は米スポーツ医学会誌に掲載された。
睡眠時間、「最下位」ニッポン 不眠に悩む記者が聞いた改善術 カフェイン摂取による筋力や持久力などの一時的向上は、これまでも多くの研究で指摘されていた。世界反ドーピング機関(WADA)は2004年まで禁止薬物リストにカフェインを載せていたが、研究チームによると、短距離走を実際に走って効果を確認した例はなかったという。

立命大スポーツ健康科学研究科博士前期課程1年の松村哲平さんらは、男子選手13人(平均年齢20歳)に、カフェインか偽薬いずれかの錠剤を摂取させて100メートル走のタイムを計測。1週間後に、今度は逆の錠剤を飲ませてタイムを計った。風などの影響を除いた平均タイムを比べると、偽薬を飲んだ場合は11秒40だったのが、カフェイン摂取の30~120分後は11秒26に短縮された。 10メートルごとの平均速度を調べると、スタートからの20メートル区間で速くなっており、初期の加速時に作用していることが確認できたという。実験した体重1キロあたり6ミリグラムのカフェイン量は、体重70キロの人だとコーヒー4杯分に相当する。 松村さんは「カフェインがなぜ作用するのか、仕組みは分かっていない。研究を続け、安全で効果的な運動パフォーマンス向上法を提案したい」と語った。【千葉紀和】
カフェイン摂取による筋力や持久力などの一時的向上は、これまでも多くの研究で指摘されていた。世界反ドーピング機関(WADA)は2004年まで禁止薬物リストにカフェインを載せていたが、研究チームによると、短距離走を実際に走って効果を確認した例はなかったという。
立命大スポーツ健康科学研究科博士前期課程1年の松村哲平さんらは、男子選手13人(平均年齢20歳)に、カフェインか偽薬いずれかの錠剤を摂取させて100メートル走のタイムを計測。1週間後に、今度は逆の錠剤を飲ませてタイムを計った。風などの影響を除いた平均タイムを比べると、偽薬を飲んだ場合は11秒40だったのが、カフェイン摂取の30~120分後は11秒26に短縮された。
10メートルごとの平均速度を調べると、スタートからの20メートル区間で速くなっており、初期の加速時に作用していることが確認できたという。実験した体重1キロあたり6ミリグラムのカフェイン量は、体重70キロの人だとコーヒー4杯分に相当する。
松村さんは「カフェインがなぜ作用するのか、仕組みは分かっていない。研究を続け、安全で効果的な運動パフォーマンス向上法を提案したい」と語った。【千葉紀和】

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