8日午後、福岡市中央区のビルで、つり上げて移動中だった重さ900キロのエレベーター巻き上げ機が落下し、作業中だった50代の会社員の男性2人が意識不明となっていた事故で、2人の死亡が確認されました。警察は、業務上過失致死の疑いも視野に捜査しています。
8日午後1時半ごろ、福岡市中央区渡辺通のビルで「エレベーターの部品に下敷きになった、負傷者2人」と消防に通報がありました。
現場では4人の作業員が、エレベーターの巻き上げ機を設置するための作業を行っていたということです。事故が起きたのは、9階から屋上に向かう非常階段です。装置を使って巻き上げ機をつり上げて移動させていたところ、装置や足場のバランスが崩れ、巻き上げ機が落下したということです。落下した巻き上げ機は高さ72センチ、幅76センチ、奥行き28センチで、重さはおよそ900キロでした。作業員4人のうち、ケガをしたのはともに50代の男性2人です。このうち、1人は巻き上げ機の下敷きになり、1人は階段から転落したことも分かりました。2人は市内の病院に搬送され、意識不明の重体となっていました。
現場はエレベーター内ではなく、ビル9階の非常階段です。ビルは9階建てで、最上階の9階まではエレベーターを使った模様だということです。現場には、作業員4人がいて、巻き上げ機を「機械室」に設置するため、9階から屋上につながる非常階段で、機械で巻き上げ機を吊して作業をしていたところ、何らかの原因で落下したとみられています。下にいた2人が巻き込まれたということです。
警察は8日深夜、死亡した2人の身元を発表しました。いずれも会社員で、福岡県志免町の52歳の男性と、春日市の51歳の男性です。