参政・神谷代表、mRNAワクチン開発終了報道に「世界が正常化」 「反ワク」本質あらわ、責任追及の必要性も示唆

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参政党の神谷宗幣代表が2025年8月7日、米厚生省がmRNAワクチン開発終了の方針を発表したとの報道を受け、「世界が正常化していきますね」などとXで主張した。
医師でもある立憲民主党の米山隆一衆院議員は、神谷氏の主張に「非科学的『反ワクチン』そのもの」などと厳しく反論している。
神谷氏は8日、自らのXで、米厚生省傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)がmRNAワクチンの開発を段階的に終了する発表に言及した。
開発終了の背景には、ワクチンに懐疑的な姿勢で知られる米厚生省のケネディ厚生長官による、ワクチンや医薬品政策の全面的な見直しがあるされる。ケネディ氏はその理由について、科学的証拠を示すことなく、これらのワクチンについて、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症に対して予防効果がないことが明らかになった、などと説明しているという。
神谷氏はこうした報道について、「世界が正常化していきますね」「でも責任を取ってない人たちがいますね」と投稿。ワクチン開発を推進した人への責任追及を求める姿勢をにじませた。
神谷氏が代表を務める参政党は、ワクチンに批判的な主張を繰り返してきた。
24年4月に党公式サイトで公開した「新型コロナワクチンに関する提言」では、mRNAワクチンについて、「このワクチンは極めて短期間で開発されたため、その安全性と有効性の検証が不十分であり、現在も世界中で深刻な有害事象が報告されている」とした。
「参政党は、以前から、新型コロナワクチンのリスクを科学的に再評価し、現行の接種推進策を根本から見直すことで、国民の健康と人権を守ることを提唱してきた」などとしている。
また、7月の参院選では、「ワクチンは殺人兵器」などとする独自の主張で知られる松田学氏を擁立し当選に導いた。松田氏は22年7月から23年8月にかけて、参政党代表を務めた人物でもある。
一方、東京大学医学部卒で医師免許を持つしている米山氏は、神谷氏の投稿を引用し「新型コロナの流行時に、mRNAワクチンが多くの人の命を救った事を丸で無視する非科学的『反ワクチン』そのもの」と厳しく批判した。
その上で、「そして次のパンデミックがあった時、ワクチンがなく人々が死屍累々となっても、こういう方々が責任を取る事はありません。我々は非科学的主張をする政治家の言を真に受けてはいけません」と訴えた。
米山氏は、自身に寄せられたmRNAワクチンの科学的安全性をめぐる疑問の声についても反応。
「それはmRNAとDNAの区別が全くついていないですね」とした上で、「mRNAワクチンの安全性は科学的に十分に示されています。実際新型コロナの流行時には多くの人の命を救い、あの外出自粛から社会を開放しました」と指摘した。

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