《ベテラン刑事が振り返る仰天事件》幼い娘2人を放置し…不倫相手に溺れた末、DVから逃げて警察署へ駆け込んだ母親 子供を保護した警察官へ放った「私は母である前に女なんです」

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警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ベテラン刑事が携わった事案のなかでも、指折りの呆れた母親に関する事件の顛末について。
【写真】子どもを二の次にする母親はこんな感じか
* * * 東京で当時3歳の長女を8日間、マンションに置き去りにして餓死させるという事件が起こったのは2020年6月。発見された女児の胃の中には、飢えて食べたらしい紙が見つかり、汚れたおむつで下半身はひどくかぶれていたという。母親は当時の交際相手の元に行き、女児を自宅に放置。母親自身、壮絶な虐待を受けていたというが、子供が置きざりにされる事件は後を絶たない。
事件がおきれば人を逮捕するだけでなく、子供らを保護することもある。警視庁の強行犯係で働いていたベテラン刑事O氏が、捜査した数々の事件の中でもっとも呆れたという事件も子供が絡んでいた。「あるヤクザが事務所の当番に中学生を使っていたので、児童を危険有害支配下に置く児童福祉法違反でそのヤクザを逮捕したというのもアホな事件でしたが、これはその上をいくいような呆れた事件でした」という。
それはW不倫の末、女が相手の男に暴行を受け監禁されたという事件だ。「当時30代で保育園に通う2人の女の子の母親が、ある日、宅配会社で働く20代の妻子ある男とできてしまった。そこから逢瀬を重ね、どんどん深みにはまっていく。旦那は仕事で出張が多く不在がち。男は宅配会社で働いていたので女の家に頻繁に来訪しても、近所には怪しまれない。2人にとって好都合な条件が重なっていた。女は子どもたちを寝かしつけては、男を家に連れこみ関係を続けていたようで、旦那に気付かれないよう、最初のうちは子どもたちの面倒をしっかりみていた。だけど、そのうち子供より男が大事になっていったんでしょう」(O氏)。子供たちの面倒はおざなりになっていく。
女が男に夢中になっていくのと逆行して、優しかったはずの男は横暴で暴力的になっていった。「別れ話はもつれにもつれ、W不倫の関係はぎくしゃくしていく。男が別れを切り出せば女が泣いてすがり、女が別れをほのめかせば男が暴力でそれを阻止する。最後には女が男に監禁され、暴行されて連れ回された。そこでようやく女は目が覚めたんでしょう」とO氏。
「このままでは殺されるかもしれない」と、女は隙を見て逃げ出し警察署に駆け込んだ。ここで初めて被害届を提出する。「保護要請となり、警察に保護されることとなった。置きざりにされていた子供たちも保護され、出張していた父親が戻り引き取った。幼い子供たちにそそがれるはずだった愛情を男に注いだ挙句、監禁暴行を受け、母親も自分の愚かさにようやく気が付いたと思ったんですが…」とO氏は肩をすくめる。
保護した警察署でO氏は女に、「『お母さん、もういい加減にしなさい』と一喝したんです。待っている子供たちもいる、男ときっちり別れてやり直しなさいというと、『私は母である前に女なんです』といわれてね。一生懸命やっていた我々は口があんぐり。開いた口がふさがりませんでした」という。
警察署では、その場では反省の色を見せる者がほとんどというが、この母親は違った。子供の家庭教師として来ていた大学生とできてしまい、子供を捨てて2人で逃避行した母親が、夫と離婚する時に同じようなことを言ったというのを聞いたことがあるが、警察に助けを求めて駆け込み、保護してくれた刑事に対してそう言えるというのは、O氏にとっても驚きでしかなかったのだろう。「本音では、子供を二の次にするようなこんな母親は守りたくありません。けれど、やらなければ警察は何もしてくれなかったと非難されます」。
そんな母親でも子供にとっては大切な唯一無二の存在だ。子供のためを思い「感情的にはやりきれませんでしたが、それでも被害者なら守るのが我々の仕事です。しっかり仕事をやりました」と語ったO氏。その後、女は被害届を取り下げ、男と示談が成立したという。

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