「神社を国有化」「メロンパン食べて死ぬ」「天皇に側室」 参政党「ヤバすぎ言説」指摘されたら「デマ流すな」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

参院選(2025年7月20日投開票)で、何かと話題を集めている参政党。今年に入ってからの支持の拡大によって勢いに乗る一方で、SNS上では過去の「トンデモ言説」が掘り起こされている。
これらに対して党幹部らは開き直りとも取れるような言動を見せており、余計に波紋を広げる結果となった。
大手メディアの世論調査によると、退潮する日本維新の会や国民民主党などに取って代わる形で、勢力を拡大している参政党。SNSの情報を重視する男性を中心に支持を拡大しているとの見方もある。
他方で、右派的な思想が強い党の主張には好き嫌いが分かれることから、SNSでは連日、党に対して賛否さまざまな意見が飛び交っている。そんな中、神谷宗幣代表は7月7日、自身のX(旧Twitter)で、匿名アカウントが拡散していた情報を引用し「悪質なデマを流す人があとを断ちません」と警告した。
引用された投稿には、参政党の政策として「国民主権の記述の削除」「神社を国有化」などと書かれた画像が添付されていた。この投稿に対し、神谷代表は「こんなものをわざわざ偽造して流布するのはもはや犯罪のレベルです。無茶苦茶やりますね」と怒りをあらわにした。
だが、党の公式サイトには「日本の精神文化の象徴である神社の国有化を進め」との記載が残っている。また、同じく党の公式サイトにある新憲法の構想案では「国は、主権を有し」とあり、そこに「国民主権」という記述は見られない。
このため神谷代表の発信には「神社の国有化は本当では?」「自分たちのウェブサイトに書いてあることすらデマ呼ばわり」「言うことがコロコロ変わる」など、疑問の声が相次ぐことになった。
神谷代表は過去に「これは賛否両論あると思うんですけれど、天皇陛下に側室をやっぱり持っていただいてですね、たくさん子どもを作っていただく」と党の公式動画で発信していたことも。ただ、当該動画は既に削除されている。
加えて、参政党の「ぶっ飛び言説」としてSNSをざわつかせているワードが「メロンパン」だ。食の安全を掲げる参政党は、かつて小麦粉に対して否定的な主張を展開していた。SNSでは「メロンパン1個食べて翌日死んだ人はたくさん見てます」と述べていた過去の街頭演説の動画が掘り起こされ、拡散されている。
この動きに対し、同党の吉川里奈衆院議員は7月6日、自身のX(旧Twitter)に「メロンパン、ちょっと古い」と投稿し、批判を牽制した。さらに同党から参院選全国比例に出馬している梅村みずほ氏も10日、Xに「『メロンパン食べたら死ぬ』は党の公式見解ではございません。 国民の皆さまにおかれましてはデマの流布にご注意くださいませ」と記し、メロンパンを持った自撮り写真を投稿した。
だが、この対応にも「自分達で言っておいてデマの流布って」「何で開き直ってんだ」「古いから訂正謝罪の必要がないとか、やばすぎる」などの意見が続出した。
「2ちゃんねる」創設者の西村博之さんは6月10日、自身のYouTubeライブ配信で参政党ついて「公約を出したとしても、それを覆す可能性がある」と分析。過去に発した真偽の疑わしい言説を撤回していないことを理由に「嘘をついても許すという支持者が増えると、他の政党も『嘘をついていいよね』になっちゃう。日本にとって良くない」と切り捨てた。
神谷代表は参院選公示前の6月25日、SNSで拡散されている自身や党の過去の発言について「批判があるのは認識している。3年前は国政政党ではなかったので、どこまでの情報が正しいのか精査ができなかった。ネットや本から拾ってきた情報で演説していたという事実はある」と釈明した。
その上で「過激なことを言ってバズらせるということに関しては、3年前は何か存在感を示さないといけないという思考はあった。でも今はもう国政政党なので、バズらせるために過激なことを言うという発想はない」と説明。過去に発信していた事実関係の怪しい主張については軌道修正する考えがあることを示唆した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。