伊東市長の学歴詐称疑惑 危機管理専門家が“悪手”指摘「市長自らが握りつぶす…認められない」

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危機管理が専門の東北大・増沢隆太特任教授が4日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)に生出演し、学歴詐称が疑われている静岡県伊東市の田久保真紀市長の対応について見解を示した。
田久保氏は、市の広報誌などで学歴を「東洋大学法学部卒業」と紹介されていた。そんな中、同氏について「「東洋大学卒ってなんだ!彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している」とする匿名の文書が全市議に送付され、問題が表面化した。田久保氏は当初、卒業していると主張。市議会の議長らには卒業証書と称した文書を“チラ見せ”するなどしていたが、疑惑は深まっていた。
2日の会見で、田久保氏は「卒業は確認ができませんでした。除籍であることがその場では判明いたしました」と認めた。一方で、自分では「卒業したという認識で、詐称していることは一切ない」などとも述べた。議会運営委員会は4日、百条委員会の設置と辞職勧告決議案が提出され、7日に採決することが決まった。
一連の田久保氏の対応について、増沢氏は問題点を指摘した。一つは、匿名文書について「怪文書」と断じたこと。「根拠不明なものもありますので、全部を必ず取り上げるかどうかは別」としつつも、「市長であるステータスに直結する、資質を疑うようなものというのは、実際事実だったわけですし、それを市長自らが握りつぶすというのは認められません」と問題視。「それは市長ではない、他の市役所の部門が担当するということが、正しい適切な、公益的な告発への対処だと思います」とした。
また証書とみられる文書の“チラ見せ”も悪手だったという。「“うっかりしていました”で済んでしまう可能性があったものを、“卒業しています”という主張をしてしまったということは、流れを確定させてしまったと思う」と述べた。

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