「町長室で性交渉」告白の元町議に懲役2年求刑、町長への名誉棄損や虚偽告訴罪

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草津町の黒岩信忠町長(78)と町長室で性交渉したとの告白が電子書籍に載り、町長の名誉を傷つけたなどとして名誉毀損(きそん)と虚偽告訴の罪に問われた元町議の無職新井祥子被告(56)の第8回公判が24日、前橋地裁(山下博司裁判長)であった。
検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は名誉毀損罪では無罪を主張して結審した。判決は9月29日。
起訴状などによると、新井被告は2019年11月、電子書籍の著者(名誉毀損罪で有罪判決が確定)と共謀し、書籍を出して町長の名誉を傷つけ、21年12月には強制わいせつ被害がないのに前橋地検にうその告訴状を提出したとされる。
検察側は論告で、新井被告が町長室で録音した音声に性交渉やわいせつ行為をうかがわせる会話や音はなく、供述も不自然に変遷して「信用性に欠け、虚偽であることは明らか」と指摘。「事実と異なる主張が全世界に発信された。町への大量のバッシングが生じて結果は甚大だ」と非難した。
弁護側は最終弁論で、著者は新井被告の意向を無視して独断で書籍を発行したため共謀はなく、「町長の社会的評価低下の責任は極めて限定的」と主張。虚偽告訴罪は認め、執行猶予付き判決を求めた。
一方、名誉毀損罪は無罪を主張し、最終意見陳述で新井被告は「性被害の心の傷は大きい。被害に遭ったことは事実だ」と話した。

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