高校生の娘に「ディズニー行くから1万5000円ちょうだい」と言われ驚き! 私の頃は「5000円」で入場できたのですが、この30年でいくら上がったのでしょうか?“チケット代・客単価”の推移を確認

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ディズニーランドのチケット代はこの30年間で2倍以上に値上がりしています。1995年の1デーパスポート(大人料金)は4800円でした。その後数年に1度のペースでチケット代はじわじわ値上げされ、2005年は5500円、2015年には6400円となり、2025年現在は7900~1万900円(日によって変動)に達しています。30年前と比べると最安値の日でも約1.7倍、最高値の日は約2.3倍になっており、今はかつての感覚のままディズニーランドに行くのは難しい時代なのです。
ディズニーランドで1人あたりが使う金額も、この30年で大きく上昇しています。ディズニーリゾートの運営会社「オリエンタルランド」が発行している「FACT BOOK 2025」で確認できる最も古いデータは1997年で、この年の客単価は合計9429円です。内訳は、アトラクション収入が3934円、飲食販売収入が1851円、商品販売収入が3644円となっています。これが2025年には合計で1万7833円(アトラクション収入9386円、飲食販売収入3362円、商品販売収入5084円)と、およそ1.9倍となっているのです。特に大きく伸びているのがアトラクション収入です。チケット代の上昇に加え、2022年から導入されたプレミアアクセス(いわゆる有料ファストパス)なども加わり、30年近くで約2.4倍という急激な伸びを見せています。ただし、上がっているのはチケット代だけではありません。飲食の単価も1851円から3362円へと約1.8倍になっており、「パーク内で何か食べるだけでも、かかるお金は昔の倍近くになった」という実感につながるはずです。商品販売の伸びは比較的ゆるやかですが、それでも1.4倍程度には増えています。「ディズニーランドに行く=それなりの出費を覚悟するもの」という位置づけになっているのは間違いありません。
2025年7月下旬の平日にディズニーランドへ行くことを考えます。例えば2025年7月24日(夏休み期間の平日)に行く場合のチケット代(中人)は7800円です。都内から舞浜までの往復交通費を仮に1200円とすれば、この時点で9000円になります。オリエンタルランドが公表している2025年の来園者の客単価は、飲食が3362円、飲食以外の商品が5084円です。高校生の場合、これらを全て平均通りに使うことは少ないかもしれませんが、仮に半分程度に抑えたとしても、4000円台の出費は見込まれます。つまり、チケットと交通費で9000円、飲食やグッズで約4000円と考えると、合計でおよそ1万3000円です。1万5000円は必ずしも必要とは言えませんが、妥当な金額ともいえるでしょう。親世代からすると「それってぜいたくでは?」と感じるかもしれませんが、いまのディズニーランドでは、それが普通に楽しむための最低ラインになっているのです。
かつては1万円あれば高校生なら十分楽しめたディズニーランドですが、現在はその感覚では厳しいというのが現実です。今ではチケット代だけで7800円が必要で、飲食の客単価も当時の2倍近くになっています。高校生が「1万5000円欲しい」と言うのは、ぜいたくというより現代の標準的な出費といえるかもしれません。もちろん、その金額全てを与えるかどうかは親の判断によりますが、昔より大きく値上がりしているという背景は知っておいて良いでしょう。
東京ディズニーリゾート パークチケット株式会社オリエンタルランド FACT BOOK 2025執筆者 : 浜崎遥翔2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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