フルマラソン完走後に男性が心肺停止、同じバスに乗り合わせた新潟大の大学院生ら救助

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先月23日に開催された「いわて盛岡シティマラソン2022」で、フルマラソンを完走後に倒れて心肺停止となった男性を救助したとして、盛岡市は新潟大の教員と学生計3人に感謝状を贈ることを決めた。
男性を救ったのは、スポーツを通じた健康づくりを研究する教員と、看護師免許を持つ学生らの「命のリレー」だった。
感謝状が贈られるのは、准教授の村山敏夫さん(49)、大学院博士1年の山崎幸歩(ゆきほ)さん(25)、特任助教の亀岡雅紀(まき)さん(28)の3人。山崎さんと亀岡さんは村山さんの教え子で、3人で大会に出場していた。
山崎さんと亀岡さんはフルマラソンを完走した後、シャトルバスで駐車場まで移動。降りようとしたところ、車内にいた70歳代男性が突然、意識を失って倒れた。亀岡さんの「幸歩、できる?」の一言で「火がついた」と山崎さん。とっさに119番し、途中で駆けつけた村山さんと交代で、心臓マッサージを行った。亀岡さんが運んできた自動体外式除細動器(AED)で電気ショックを与え、救急隊に引き渡すと、男性は病院に搬送される途中で意識を取り戻した。
応用健康科学を専門とする村山さんの研究室で学ぶ山崎さんは、入学前、看護師として病院での勤務経験があった。男性からは「助けてもらったことを感謝したい」と退院を報告する電話があったという。
読売新聞のオンライン取材に、山崎さんは「本人の元気な声が聞けて安心した」と喜び、村山さんは「切迫した場面で、2人が速やかに対応したことが誇らしい。ほかの学生にもこの経験を伝えていきたい」と胸を張った。感謝状の贈呈式は28日に行われる。

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