2024年の1年間の認知症の行方不明者は、1万8121人にのぼり、このうち491人が遺体で見つかったことがわかりました。遺体で発見された人の約8割は行方不明となった場所から5km圏内で見つかっていたことがわかりました。
警察庁によりますと、2024年の1年間の認知症の行方不明者は1万8121人にのぼり、前年から918人減ったものの、依然として高い水準となっています。
認知症を患った人の行方不明届は、大阪が最も多く2086人で、神奈川県で1907人、埼玉県で1812人でした。
2024年より前に届出が出された人を含め、2024年に無事に見つかった人は1万6942人で、このうち98%が届出から3日以内に見つかっています。一方、2024年に届出が出された人のうち、491人は遺体で発見されたことがわかりました。
警察庁によりますと、遺体で発見された人の約8割は行方不明となった場所から5km圏内で発見され、死亡が確認された場所では、約半数の人が河川や河川敷、用水路や山林で見つかったということです。
無事に発見されたケースでは、親族が行方不明者の靴や自転車につけていたGPS機器により、山中や他県で発見に至った事例や、GPS機器よりバッテリーが長持ちする電子機器「紛失防止タグ」により、高齢男性が無事に保護されたケースもあったということです。
警察庁は、「GPS機器は行方不明者の現在地を正確に、早期に把握することができ有効。多くの自治体で無料で貸し出しているので、不安を感じる家族がいる場合は活用を検討してほしい」としています。