「救急車のサイレン鳴らさないで…」通報者次々「緊急じゃない?」

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「救急車のサイレンを鳴らさないでほしい」。そんな通報者が増えているそうです。困った熊本市消防局。なぜサイレンが必要なのか、自ら再現VTRを作成し理解を求めました。
熊本市消防局が公開した動画、実際の通報をもとに職員が再現しています。
指令員(ケース1):「はい119番です、どうされました?」
通報者(ケース1):「あのー救急車ってサイレン鳴らしますよね?いやー鳴らさないで来てほしいんですけど」
なぜか、通報者は「救急車のサイレンを鳴らさないで来てほしい」と要望…。
指令員(ケース1):「今、どんな症状おありですか?」
通報者(ケース1):「ちょっとお腹痛くて…」
指令員(ケース1):「腹痛ですね。救急車を向かわせるから住所教えて下さい」
通報者(ケース1):「いやーサイレン鳴らさなくて来てもらえますか?」
道路交通法では、緊急自動車は走行時に赤い警光灯をつけ、サイレンを鳴らして走行することが定められています。
指令員(ケース1):「サイレンはですね、一刻も早く安全に現場に向かうために必要ですので」
通報者(ケース1):「あー自分で行こうかなぁー」
指令員(ケース1):「もし、途中にですね、悪化したりすると危ないですから」
通報者(ケース1):「お父さーん。お父さーん、病院連れて行って」
指令員(ケース1):「もしもし?」
通報者(ケース1):「もう大丈夫です。どうにかします」
お腹の痛みより、サイレンの音が気になるのか。要請を断りました。
他にもこんな通報が…。
通報者(ケース2):「救急車のサイレンは消して来てもらっていいですか?」
指令員(ケース2):「救急車(のサイレン)は法律で決まっていますので」
指令員(ケース3):「救急車は5分ほどで参りますので」
通報者(ケース3):「あーサイレンはいらないです。鳴らさないで」
通報者(ケース4):「ちょっと遅いんで時間が。サイレンとか使わないで来て下さい。緊急とかではないんで」
救急車を呼びながら「緊急ではない」という通報者。さらに。
通報者(ケース5):「サイレンとか鳴らさないでしょ」
指令員(ケース5):「救急車はサイレン鳴らしてしか走れないので、鳴らしますよ」
通報者(ケース5):「えーただの酔っ払いなので、よかですよ」
熊本市消防局によると、先月寄せられた3385件の119番通報のうち、およそ150件が「サイレンを鳴らさないで」という要望があったといいます。
ネット上では、「住宅街での低速走行時は大音量のサイレンは必要ない」という声の一方で、「緊急ではないのに救急車を呼ぶな」という意見もありました。

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