〈日本はとても安全な国だ!〉──旅行で日本を訪れていたブラジル人女性、アマンダ・ボルヘス・ダ・シルバさん(30)が、自身のSNSでそう発信した翌日の5月1日、千葉県成田市のアパートにて亡くなっているのが見つかった。現場のアパートでは火災が発生しており、彼女の遺体は焼け跡から発見されたという。
【写真】〈ここに住みたい!〉日本を満喫していた才色兼備のアマンダさん
警察は、スリランカ出身の無職の男、アバイリヤ・パタワディゲ・パトゥム・ウダヤンガ容疑者(31)を放火の容疑で逮捕した。
「被害者のアマンダさんは、4月6日に鈴鹿サーキットで開催された『2025 F1 日本グランプリ』を観戦するために3月から訪日中だったようです。F1の熱心なファンとして知られ、1.2万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあったアマンダさんは、Instagramのストーリー機能で旅行中の様子を発信していました」(国際部記者)
亡くなる前日までアマンダさんの更新は続き、なかには日本の治安の良さに感動したという旨のメッセージもあったという。
「観光中、パスポートとお金が入ったバッグを電車に置き忘れてしまったというアマンダさんですが、のちにすべて無傷で戻ってきたことに感動を覚えたそう。〈お金が入ったバッグが無傷で返却されるなんて! 正直な心を大切にする日本人は素晴らしい、ここに住みたい!〉と、フォロワーに感動を共有していました。
しかし彼女は、この投稿の翌日であり帰国予定だった5月1日に遺体として発見されることとなってしまいました。ブラジルのニュースポータル『UOL』によると、遺族は取材に対し、アマンダさんのバッグや携帯電話などの持ち物が盗まれていたようだと語っています。『強盗殺人の可能性があり、死体を隠そうとした痕跡もあるようだ』と強い怒りを訴えたといいます」(同前)
ブラジルのニュースポータルサイト「G1」に掲載された報道によると、アマンダさんはゴイアス連邦大学(UFG)で文学と言語学を専攻し、修士号を取得するなど、研究者としても活動していた。日本を訪れる前は韓国の首都ソウルにも赴き、ブラジルとの文化の違いについて、SNSを通じて発信していたという。
「ブラジルのテレビ局『TV Anhanguera』の取材に対し、遺族はアマンダさんについて『勉強熱心で賢く、素晴らしい女の子』と述べ、また、5月20日には地元・カルダジーニャ市で家族と再会する予定だったことを明かし、やり切れない思いを吐露しました。
ブラジル外務省は日本のブラジル総領事館を通じて、遺族や日本の地方自治体と連絡を取り、領事支援を行っていくとのことです」(同前)
大手紙社会部記者によると、容疑者は調べに対して、「気が動転して消火することができなかった」と放火の容疑を認めているという。アマンダさんが死に至ってしまった詳しい経緯については、捜査の進展が待たれる──。
「NEWSポストセブン」では、情報・タレコミを募集しています。情報提供フォームまたは、下記の「公式X」のDMまで情報をお寄せください。
・情報提供フォーム:https://www.news-postseven.com/information
XのDMは@news_postsevenまでお送りください。