大型連休が終わり、7日からの日常に少し気が重い人もいるかもしれません。専門家によりますと、この時期に増える「憂うつな気持ち」には、病気につながるサインが隠れている可能性があり注意が必要です。
6日午後、福岡市中央区の大濠公園では、大型連休の終わりを惜しむ声が聞かれました。■会社員「旅行行ったり、さっき美術館に行ってきました。つらいです。現実という感じがつらいですね。」「つらいです。明日からつらいです。次の楽しみってなんだろう。7月の3連休でしょうか。」
■中学生「憂うつですね。3日間でまた週末なので、そのモチベーションを持って乗り切ろうかなと。」長い休みが終わるころに多くの人が感じる「憂うつな気持ち」。専門家は、病気につながるサインが隠れているかもしれないと指摘します。
■ふくおか訪問支援クリニック・宮津浩院長「自律神経のバランスが崩れて睡眠が取れない、意欲が出てこない。諸々の体調の不調が出てくるのが、ちょうどこれから。きょうから起こりやすい時期です。」精神科医の宮津浩医師が指摘するのは「五月病」です。「五月病」というのは正式な病名ではなく、医学的には、適応障害やうつ病と関係があるとされています。新入社員など、4月に環境の変化があった人が新しい環境にうまく適応できず、緊張がほぐれてくるこの時期に、心身に不調をきたすものです。また、初期の「小さな不調」を放置すると、状況が悪化することにもつながりかねないといいます。■宮津院長「私が診ている方の中には、GWが明けて学校に行きづらくなった、出勤が困難になってきた。そこから最終的には引きこもってしまわれた人もいます。」宮津医師によりますと、やる気が出ない、集中できない、熟睡できない、朝すっきり目覚められないなどの症状が現れたら「五月病」に注意が必要だということです。健康な人であっても、環境の変化に適応していくためにはたくさんのエネルギーが必要です。頑張った自分をほめて、ゆっくり休むことも大切です。
五月病に対応するためには、うまく気分転換しストレスをためないことが大切です。宮津医師によりますと、意識してほしい以下の5つのポイントがあるといいます。▽日の光を浴びること▽軽い運動をすること▽ぬるめの風呂にゆっくり入ること▽栄養バランスの取れた食事を規則正しくとること▽親しい人に相談することまた、本人に自覚症状がない場合もあるので、周囲の人が声をかけるなど支え合うことも重要だということです。