ポスター品位規定、都議選や参院選で適用へ…改正公選法が施行

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選挙ポスターに品位保持を求める規定を新設した改正公職選挙法が2日、施行された。
昨年の東京都知事選で選挙とは関係のないポスターが大量に貼られたことを受けた措置で、6月の東京都議選や夏の参院選に適用される。課題となっているSNS上の真偽不明情報の拡散などへの対応は間に合わない見通しだ。
改正法は、ポスターの表面に候補者の氏名を見やすく記載しなければならないと義務づけるとともに、「品位を損なう内容を記載してはならない」と明記し、他人や他の政党の名誉を傷付けたり、良俗を害したりする記載を禁止した。特定の商品の広告や営業宣伝を目的とした内容も禁じ、違反した場合は100万円以下の罰金を科すとした。
これまではポスターの内容を直接規制する規定はなく、昨年7月の都知事選でほぼ全裸の女性や風俗店の広告など候補者とは無関係のポスターが掲示板に貼られる事態を招いた。このため与野党が対応策を協議し、品位規定を新たに設ける改正法が今年3月に成立、1か月の周知期間を経て、この日施行となった。新ルールは施行とともに適用されるため、6月22日投開票の都議選や今夏の参院選も対象となる。
一方で同法の付則には、SNS上の真偽不明情報の拡散や当選意思のない候補者が他候補を応援する「2馬力」運動を念頭に「必要な措置」を講じると明記されている。与野党はこれらの課題について、優先的に対応を協議していく方針だ。

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