和歌山県立紀伊風土記の丘(和歌山市)の職員が、法定点検で動作不良を指摘された電気機器の取り換えを1年以上にわたって部下に指示していなかったことが県教育委員会への取材でわかった。
施設の電気設備は老朽化しており、1月6日に漏電が発生。近くの約50世帯も含め、停電した。県教委は2月18日付で職員を文書訓告とした。
県教委教職員課によると、問題の法定点検は2023年12月に行われた。施設の電気設備で地中への漏電が起こった際に周辺世帯に停電が波及するのを防ぐ電気機器が動作不良のため、取り換えるよう求められた。
職員は修繕の必要性を認識したが、23年度は予算が確保できないとして、取り換えなかった。
24年度に入っても地中への漏電による停電の可能性が低いと思ったうえ、新施設の建設に伴って27年度にも電気機器が取り換えられる予定があるため、他の修繕を優先して行ったという。
また、県教委は部下と、職員の上司についても厳重注意とした。いずれも2月18日付。