奈良市にある帝塚山学園のグラウンドで雷が落ち、中学生2人が意識不明の重体となった事故で、校長らが出席し学校側の会見が行われています。校長は「学校側の責任。その中で急激な天候の変化で起こったのでなかなか防げなかった」事故の状況について語りました。(帝塚山学園 小林健校長)「学校の中で起きたので学校の責任だと思います。しかし当日、教諭は天候に敏感になっていて注意して指導していた。その中で急激な天候の変化で起こったので、なかなか防げなかったと考えている。顧問の動きとしてはやれる限りのことはやっていたと思う」
また会見では、ケガをした生徒に関しても言及がありました。「一刻も早い心からの回復をお祈りしているところ。今回のことで傷つかれた生徒の皆さん、何より入院している生徒さんらの一刻も早く回復するように学校としてつとめていく」10日午後6時前、奈良市にある帝塚山学園のグラウンドに雷が落ち中学生と高校生の男女あわせて6人が病院に搬送されました。男子中学生2人(14)がいまも意識不明の重体です。奈良県全域には10日朝から雷注意報が発表されていましたが当時、グラウンドではサッカー部や野球部など生徒115人が練習をしていたということです。帝塚山学園の顧問の教諭らは警察の聞き取りに対し「雨脚が強くなって練習を中断しようか検討していたところ、いきなりドンと大きな音が鳴って落雷があった」と話しているということです。帝塚山学園は「状況確認を行い今後の対応について協議する」とコメントしていました。11日は学校は休校でしたが、12日から学校が再開されたということです。奈良県は11日、県立学校と私立学校に向けて、事故防止の徹底を図るよう通知しました。奈良県は通知の中で、「指導者は落雷の危険性を認識し、事前に天気予報を確認するとともに、天候の急変などの場合にはためらうことなく計画の変更・中止など適切な措置を講じること」などと伝えています。