厚生労働省がホームページで説明している年金制度の疑問に対する答えが物議を醸しています。「経済的な損得で見ないでほしい」という訴えに、反発が広がっています。
週末に街の現役世代から聞かれたのは、年金制度に関する不安です。
今の公的年金制度では、現役世代が納めた保険料は積み立てられ、老後に本人が受け取るわけではありません。今の高齢者などの年金給付に充てるいわば「仕送り制度」になっています。
そんな年金制度について、先週SNSである投稿が話題になりました。
年金制度への理解を広げようと厚生労働省が作ったインターネットサイト。批判されているのは、このパートです。
仕送りとなっている現在の年金制度は、安心を提供するものだと説明されています。批判の声に、厚労省の担当者はこうコメントしています。
この人も「年金制度は限界にきている」と主張します。
河野前デジタル大臣は、自民党で議論されている年金制度改革案の中身にも反対しています。基礎年金の底上げが目的ですが、増税や企業負担の増加が懸念されています。
2004年は、与党が「100年安心」をうたい年金改革に手をつけた年です。
少子高齢化への対応策として、保険料負担の上限を段階的に引き上げることを決めました。
100年どころか、20年後には安心が問われる事態となっている年金制度。先送り論も出る自民党の頭の中にあるのは、選挙です。
自民党は今週にも関係団体にヒアリングを行う予定で、石破総理は今国会中の法案提出を目指しています。
(「グッド!モーニング」2025年3月24日放送分より)