怯えるように顔が強張り… 襲われた直後、左耳を押さえながら「立花孝志氏」が見せた“素の表情” 「過激アンチ」はなぜ生まれたのか

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3月14日、東京・霞が関の経済産業省前で、NHKから国民を守る党の立花孝志党首(57)が襲われた。ナタで切りつけられた左耳を押さえる立花氏からは、さすがにいつもの調子が消えたようにも見えたが……。
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【実際の写真】怯えるように顔が強張り…「立花孝志氏」が見せた“素の表情”
立ち入り禁止の凶行現場内で、鑑識官がカメラを向ける先に転がっていたのは手榴弾(しゅりゅうだん)だ。これが投げられた瞬間、けたたましいアラート音が鳴り響き、強烈な光が放たれたという。
逮捕された宮西詩音容疑者(30)が「観衆と立花氏の目をくらませようと、ネットで購入した」と言うそれは、人質救出作戦や暴動鎮圧などに用いられる閃光手榴弾だった。
幸いにも爆音と光に驚いた立花氏が後方にのけぞったため、受けた傷も大事には至らなかった。
立花氏との記念写真を待つ列に並んでいた宮西容疑者は自分の順番が来ると閃光手榴弾を炸裂させ、その瞬間を狙いナタを振り上げて襲いかかった。不意を突かれた立花氏は後ずさりして避けたが、左耳に傷を負い出血。耳を押さえ「自分は大丈夫だ」と言いつつも、その表情は強張り、怯えているようにも見えた。
犯行後、宮西容疑者は近くにいた人に取り押さえられると、「失敗した」と呟き、両手を上げて抵抗の意思はないことを示した。逮捕後「他の議員を自殺に追い込むようなやつだからやった」と供述しており、立花氏殺害を狙った犯行だったとみられる。
凶行現場のすぐ近くの財務省周辺にはこの日、歩道を埋め尽くすほどの人が集まっていた。去年暮れごろから盛り上がりを見せている「財務省解体デモ」の参加者たちだ。立花氏は前日にユーチューブでデモへの参加を表明していたので、狙うのは容易だったはずだ。
立花氏が出馬した千葉県知事選の投開票が2日後に迫っていても、選挙区外での街頭活動は彼にとっては「いつもの行動」だった。
「千葉県知事選が始まってからも神戸の三宮や大阪の梅田などで“越境演説”を繰り返しています。立花氏にとっては、自説を効果的に主張する場所があれば選挙区外でもいいんです。熱狂的な支持者は相変わらずいますが、兵庫県知事選の問題でうそを言っているとして批判的なヤジを飛ばすアンチも増えてきた矢先の事件でした」(政治部記者)
千葉から来た70歳の男性は「真面目に選挙活動をしない立花氏に、千葉をバカにするなと言いに来た」と言う。選挙を軽視しているように見られる立花氏の行動が、宮西容疑者のような強烈なアンチを生む背景にあるのかもしれない。
県知事選は現職の熊谷俊人氏(47)が圧勝し、立花氏は約130万票差で3位と惨敗。選挙の負けは想定内でも、自身へのテロまでは想像もできなかったのではないだろうか。
撮影・本田武士
「週刊新潮」2025年3月27日号 掲載

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