金沢美術工芸大で6日に行われた一般入試の実技試験で、同大が特定の絵画技法の使用禁止を事前に受験生に知らせず、試験中に伝えていたことがわかった。
試験後同大には「不公平ではないか」といった指摘が4件寄せられた。
同大によると、試験中に禁止事項を伝えたのはデザイン科ホリスティックデザイン専攻の入試。ブラシをはじき絵の具を飛ばす「スパッタリング」という技法について、1会場では試験監督が使用禁止を試験中に全体に通告し、残る3会場では技法を使用した受験生に個別で注意したという。
2年連続で同大を受験した男性は「昨年も同技法を使ったが注意はなく、成績開示で最高評価だったから今年も使った。作品の見せ場となる予定だったのでパニックになった」と話した。
同大は「技法は数多くあり禁止を網羅的に明記することは難しい。指摘を踏まえ、次年度以降の改善点を検討したい」としている。