納車前の客「夜逃げ 完全にトンズラです」キャンピングカー製造販売会社が突然の破産 連絡取れず客から怒りの声

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愛知県豊橋市にあるキャンピングカーの製造・販売会社「ケイワークス」が、2025年3月3日に自己破産を申請したことが分かりました。支払いをしたにも関わらず納車がされていない客もいて、怒りの声が上がっています。
今、キャンピングカーは人気が集まっていて、オーソドックスなタイプから、軽キャンと呼ばれるお手軽価格の軽のタイプまであります。
空前のブームの中で、愛知県豊橋市でキャンピングカーの製造・販売を手掛ける会社「ケイワークス」が突然の破産となり、波紋が広がっています。
3月5日、ケイワークス本社には人けはなく、停まっているキャンピングカーには、代理人弁護士による貼り紙が貼られていました。信用調査会社の帝国データバンクによりますと、「ケイワークス」は2009年からキャンピングカーの製造をはじめ、ピーク時に年間19億円あまりの売り上げを計上していました。東海テレビは2021年に、ケイワークスを取材しています。当時、新型コロナの影響でキャンピングカー人気に火が付き注文が殺到していて、納車は半年以上先、この日は15台を同時に製造していました。
しかしその後、工場の増築や展示場のオープンで負債が膨らみました。
加えて、自動車メーカーの認証不正問題で、キャンピングカーのベースとなる車両の入荷が滞ったことなどが影響し、業績が悪化しました。ケイワークスは3月3日、東京地裁に自己破産を申請しました。負債総額について、帝国データバンクは調査中としています。
ケイワークスは破産申請の直前の2月25日、豊橋市と災害時にキャンピングカーなどを活用する連携協定を結んだばかりでした。
協定締結式では、豊橋市の長坂尚登市長とケイワークスの社長が笑顔で写真に収まっていました。豊橋市の担当者:「びっくりしましたね。協定締結したばかりでしたので。社長とお話ができる機会があれば、今後どうするか、しっかり話し合っていきたい」
客からは怒りの声が上がっています。横浜市に住む男性(64)は2024年11月、ケイワークスでキャンピングカーの購入の契約をしました。男性は「2カ月ぐらい前から怪しいと思っていた」と話します。
横浜市の男性:「1130万円くらいだったんですけども、『1100万円にしていただけたら、ここで契約してもいい』と言ったんですよ。そしたら『できる』ということで『その代わり、全額一括で入れてほしい』と」男性は交渉の末、まずは半額の550万円を入金しましたが、今回の破産を受け、ケイワークス側から返金はもちろん、連絡は一切ないといいます。横浜市の男性:「(550万円は)退職金ですね。貯めてあったやつです。仕事が忙しくてそれどころじゃなかったんですけども、残りの健康寿命はキャンピングカーで日本を回って過ごそうという壮大なスケールの計画があったんですけど。電話も通じないですし、3月4日にはHPも閉鎖されましたね。夜逃げだと思いますね。完全にトンズラです」
他にも、福島県に住む女性は2月、支払い済みの代金500万円の返金を社長と約束しましたが、連絡がつかなくなりました。
福島県の女性:「2月6日に社長さんとお話して『全額お返しします。2月末までには全額振り込みます』と。10年前ぐらいからキャンピングカーは考えていて。母親が10年頑張って貯金して…。だからもう本当に返してほしいです」ケイワークスの破産申請の代理人弁護士は、取材に対し「何もコメントできない」としています。

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