3月3日、悠仁さまは初めての単独記者会見に臨まれた。昨年9月に成年になられたことを受けたもので、30分に及んだ会見はつつがなく執り行われたが、一方で、大事な成年式の行われる時期の「遅さ」には首をひねる向きもいるのである。
***
【写真20枚】「こんな表情するんだ…!」 文化祭でご学友とはしゃぐ「悠仁さま」
会見の場でメモを一切ご覧になることなく、落ち着かれた様子でお話しをされた悠仁さま。ひとまず“成年の第一関門”を越えられた格好だが、半年後にも極めて大切な行事が控えている。皇位継承権を有する男性皇族が成年となられたことを内外に表明する「成年式」だ。
「2月27日に行われた西村泰彦宮内庁長官の定例会見で、式は9月6日、19歳のお誕生日に執り行われることになったと発表されました。大学進学が決まって一段落したことで実現の運びとなった成年会見と共に、これまで宮内庁は悠仁さまの学業優先の方針を理由に成年式についても延期。『高校ご卒業以降の適切な時期に執り行われる』としてきたのです」
とは、宮内庁担当記者。成年式では、天皇陛下から授かった冠を着用する「加冠の儀」や、成年して初めて陛下にあいさつされる「朝見の儀」などが執り行われる。
「長官によれば、日程は両陛下をはじめ当面の皇室行事や悠仁さまの大学生活を考慮し、さらに“秋篠宮さまのお考え”を踏まえて決められたとのことでした。成年式を主催なさるのはあくまで秋篠宮家ですが、陛下がご出席する行事においては、陛下のご日程が最優先されます。通常、大きな行事では少なくとも2カ月前に日程を決めておく必要があり、宮内庁はまず、GW明けの5月に行う案を検討していました」(同)
参考までに前月の4月は、両陛下で大阪・関西万博の開会式に出席され、また戦後80年にあたって硫黄島への行幸啓が予定されるなど、スケジュールが極めて過密だという。ところがその後も、
「7月前半には両陛下でモンゴルをご訪問される方向で調整が進められています。また国内でも広島や長崎、沖縄へのご訪問が予定されている。となると、まとまったご日程が確保できる期間は限られてしまう。そこで5月案を取りやめ、悠仁さまの大学の夏休み中でもあるお誕生日に決まったというのです」(前出の記者)
それでも、
「長官会見では記者から『時期が遅い印象を受ける。なぜあえてお誕生日に合わせたのか』『9月6日というのが秋篠宮さまのお考えなのか』『19歳だと民法の成年の18歳とは齟齬(そご)が生じるのでは』といった質問が相次ぎました。これに長官は『いろいろと勘案して9月6日がベストではないかとなった』『区切りといいますか、ちょうどご成年から1年の日になった』などと、歯切れの悪い物言いに終始したのです」(同)
こうした状況下、さる宮内庁関係者が明かすには、
「成年なさったことを内外にお示しする儀式なのですから、本来であれば18歳のうちに執り行われなければなりません。会見で長官は、『なるべく早いほうがいい』というのが秋篠宮さまのお考えであるとも述べていましたが、だとすれば、陛下のご日程が過密とはいえ、半年後というのはあまりに遅過ぎます」
かねて秋篠宮家と宮内庁とはコミュニケーション不全が指摘されており、それが国民への説明不足という事態を招き、時にはご一家への批判をエスカレートさせてきた。今回の決定の経緯もまた、世間からすれば決して明快とは言い難い。
皇室解説者の山下晋司氏が言う。
「成年の年を過ぎてからの成年式には違和感を覚えます。宮内庁は両陛下のご日程などを踏まえた“総合的な判断”と言うだけではなく、なぜ18歳のうちに行えなかったのかを国民に分かりやすく説明すべきです」
3月6日発売の「週刊新潮」では、識者たちが初の単独記者会見をどう見たかを含め、今年19歳になられる悠仁さまを巡る「期待と不安」を特集する。
「週刊新潮」2025年3月13日号 掲載