《派手な化粧は消え…》暴力団組長の姐さんが未亡人となった今を告白 「知人に普通の公務員と紹介されて…」同棲中の意外すぎる新パートナー

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警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、暴力団組長の妻が未亡人になってからの意外な暮らしぶりについて。
【写真】処分に苦労したというド派手なインテリア(イメージ)
* * * 先日、十数年ぶりに姐さんと呼ばれていた女性に会った。夫だった組長が死去して以降、会う機会がなかった人だ。
当時の姐さんは全身をブランド物でバリバリに固めていた。時代はブランド全盛期。シャネルのスーツにエルメスのケリーバッグを持ち、指にはきれいに施されたデザインネイルとカルティエの指輪、ブルガリの時計を着け、組の若い衆が運転手となりどでかいベントレーに乗っていた姐さん。いったい総額いくらになるのか、ため息交じりに見たものだ。自分ではベンツのスポーツクーペを運転してエステやネイルに通い、自宅にはお手伝いさんがいた。趣味で始めた飲食店に人を呼ぶのが好きだった。
待ち合わせ場所に現れた姐さんは、昔とはまるで別人だった。セーターにデニムを合わせたカジュアルな服装。短く切り揃えられた爪にネイルはなし。指輪もなく、時計もバッグもブランド物ではない。顔立ちが際立つような派手な化粧や険しい表情は消え、ナチュラルメイクの柔和な表情。どこにでもいる普通のオバさんになっていた。見栄を張るヤクザの世界に身を置き、金のかかる女だった彼女だが、業界を離れて時間が経つとここまで変わるものなのだろうか。ヤクザが組を辞めてカタギになったとしても、こうはいかないだろう。
組長が亡くなり代替わりした後、姐さんはヤクザの世界と一切縁を切ったという。「あの頃の人とは誰とも連絡を取っていない。今は誰が組を継いでいるのか。活動はしているだろうけど、組長の頃の活気はないでしょうね」という。今はどのように暮らしているのか尋ねると「組長と住んでいた家は引っ越した」という。
「それが思ったより大変で」と話したのは、ヤクザの組長の家ならではの事だった。「組長の誕生日にはあちこちからお祝いが届き、出かければ必ずお土産をもらってきた。盆暮れには山のように届け物があった」というが、組長亡き後、もらい物や贈り物の処分に困ったのだ。「背丈ほどある水晶のインテリアや螺鈿細工のタンス、黒檀の大きなテーブルとか。ヤクザの組長へ贈る物だからと誰もが見栄を張ったんでしょう。高価なことはわかるけれど、どれもこれも大きくて重い。買取り業者を呼んでも需要がないからと買い取ってくれなかった」とこぼす。最終的にはタダなら引き取るという業者に持っていかせたという。
独り暮らしか聞けば「一緒に暮らしているパートナーがいる」とほほ笑んだが、姐さんの肩に刺青があったのをかつて見たことがある。海外のアスリートや芸能人が入れているようなタトゥーではない。見れば彼女の過去が推測できるのだが、問題はなかったのか。姐さんは「相手は警察で仕事をしていた人。もう引退しているけどね」とカラリと言った。警察官とヤクザの元姐なら、敵対するような組み合わせだが「悪い人ばかりをいっぱい見てきた人だから、私の過去を知っても驚かなかった」。
知人の紹介で出会ったといい「普通の公務員だと紹介されてね。でもなんか雰囲気が違うなって思っていたら、向こうも”この女、な~んか普通じゃいないぞ”って思ったんだって。お互いそういう嗅覚は敏感だったみたい」。暴力団担当といわれたマル暴の刑事は、風貌や雰囲気がヤクザに似るというのは警察のあるあるだが、マル暴の刑事でなくても、警察官という職業から漂う匂いがあったのだろう。
「最初は公務員の感覚に慣れなくて。何をするにもケチくさくてびっくり」という姐さんは、待ち合せ場所まで電車と地下鉄を乗り継いできていた。「私が電車に乗るなんて昔は考えられなかった。今はタクシー代がもったいないと言われれば、そうだなと思うようになって。ずいぶん安い女になったけど、今の生活は穏やか」という。
「老後を考えたらヤクザより公務員。年金もあるしね」と笑う姐さんは幸せそうだった。

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