【多産DV】という単語を聞いたことがあるだろうか?
DV(ドメスティック・バイオレンス)と聞くと家庭内暴力を思い浮かべる人も多いと思うが、多産DVとは「避妊してほしい」「もう妊娠したくない」といった妻の意向を無視し、避妊せずに性交渉を行い、妻が望まない妊娠・出産を繰り返させるDVのことだ。
出産直後から性交渉を強要したり、短期間に子供を次々と産ませるケースもあれば、複数回中絶をさせるケース、帝王切開をしているにもかかわらず妊娠を繰り返すケースなどがある。
今回は多産DVをしている男性に話を聞かせてもらった。
「多産DVなんていう単語が出てきて恐ろしい。嫁が気が付かなければいいけど…」そう心配しているのは、沖田祐樹さん(41歳・仮名)だ。
沖田さん一家は現在4人目を妊娠中で、なんと全員年子だという。
「多産DVという単語ができて恐る恐るクリックしたら、まさに僕のやっていることでした」
驚くことに、沖田さんは自分自身が多産DVである自覚があるそうだ。
「奥さんとはアプリで出会ったんですが、すっごい自分のタイプで一目惚れでした。とにかく一途に『付き合いたい』とアプローチし続けて、押し切りで結婚までいきました!」
入籍直前に妊娠が発覚。急ぎでウエディングフォトを撮り、引越し、出産準備と忙しかったようだ。
「思わぬ妊娠で少し予定はくるいましたが、結果的に良かったです」
結婚前の奥様はとてもフットワークが軽く、女子会に飲み会、推し活にと「デート時間を確保するのが大変だった」と話す。それが妊娠を機に状況は一変。沖田さんは「これだ!」とガッツポーズをしたそうだ。
「妊娠中はつわりもひどくなかったので、ちょこちょこ出歩いていましたが、出産してからは当たり前にズゥっと自宅にいてくれる。正直、妻が可愛くて可愛くて仕方がないから、仕事も遊びもしないでほしいんです。妻が家から出ないのは僕にとって一番望んだ形なので」
沖田さんは「毎年妊娠すれば、ずっと家にいてくれるのでは」と思い「子供が可愛すぎるからもっと欲しい」という建前の元、出産後すぐに性生活を復活した。
「さすがに『Hするの早すぎない?』と言われましたが(苦笑)周りの友人で出産した後に、レスで悩む子も多かったらしく『体型が崩れても求めてくれるのは嬉しい』とまで言われました」
沖田さんの望み通り、奥様はすぐに妊娠した。その時「これで1年は安心だ」と胸を撫で下ろしたようだ。
「これで『義母に子供を預けて友達とライブに行く!』とか言われない、家にいてくれるって安心しました」
その繰り返しを3回して、今現在の妊娠に至るわけだが、奥様は4人年子で育てるということに何も言わなかったんだろうか?
「さすがに4人目の時は『ちょっと間をあけたいかな、もう少し自分の時間も欲しいし』と言われてしまいました。だから『わかった、避妊しよう』と答えて、わざとコンドームに穴を開けました(笑)。彼女も妊娠してしまったら堕ろすという選択肢はないので、作ったもんがちなんです。友達に会うと『また妊娠?』と余計なことを言われる可能性が高いから、出来るだけ早く第五子も作らせたいです」
また多産DVであると自覚しながらも「僕の場合は例外だと思う」と自信満々にこう語った。
「ぶっちゃけ報道を見ている限りでは多産DVのほとんどが貧困家庭とまではいかなくとも、裕福な家庭ではないですよね。その点、我が家は自分で言うのもおかしいですが金銭的にはかなり余裕があるので、正直10人いても全員大学でも留学でも大丈夫です。もちろん、彼女にも『美容院に行くな』『新しい服は買うな』なんてことは一切言っていません。家族カードは使い放題、誕生日や記念日には3桁以上のものをプレゼントしていますし、シッターも雇っているのでかなり悠々自適な専業主婦だと思いますよ」
万が一、奥様に多産DVであることを気がつかれてしまい離婚をほのめかされたらどうするんだろうか?
「どうしよう(笑)。でもね、なかなか僕ほどのスペックの男性はいないはず。見た目は普通だけど、この年齢でここまで収入がある男って少ないし、自分で言うのもあれですが実家も太い。今の暮らしを捨ててまで離婚なんて考えないと思います。贅沢に慣れていますから」
今後も奥様に「もっと稼いでもっと贅沢をさせる!」と話し「最終的にいけたら10人欲しいなぁ」と微笑んでいた。
さらに<夫に「強制妊娠」させられて35歳「多産DV」被害者女性が金欠のあまり手を出した「最後の手段」>では、「多産DV」の被害を受けてる女性に、その実態について詳しく話を聞いている。
【つづきを読む】夫に「強制妊娠」させられて35歳「多産DV」被害者女性が金欠のあまり手を出した「最後の手段」