【全文公開】″一夫多妻ヒモ男″渡部竜太さんの野望は「徳川家斉・第11代将軍の記録を抜く!」

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『ヒモの恩返し』――昔話のパロディではない。この言葉は、北海道で一夫多妻生活を送る渡部竜太さん(37)の人生そのものだ。かつて、恋人たちに支えられながら『住み込み型ヒモ』として暮らし、やがて『出張型ヒモ』へと進化。現在は、一夫多妻家庭を築きながらSNSやYouTubeで月収125万円を稼ぐインフルエンサーとして注目を集めている。
そんな彼の家庭は、一見すると複雑だが、「理にかなっている」らしい。
「今、一つ屋根の下には第1夫人の陽咲(ひさき)(24)、第2夫人の彩花(あやか)(37)、第3夫人の千晴(ちはる)(28)がいます。陽咲の子供のえま(2)、千晴の子供のとあ(1)と総勢6人暮らし。さらに千晴は双子を妊娠中で、春には家族が増える予定なんです」
それだけではない。現在、別居中の第4夫人である千尋(ちひろ)さん(27)に加え、25歳の恋人が一人いるほか、この4人の夫人以外の母親が異なる子供が6人いる。
普通なら「大丈夫なの?」と思うが、一夫多妻制は彼にとって「効率的で合理的な家族の形」だという。
「一夫一妻だと、どうしてもパートナーに期待しすぎたり、役割が偏(かたよ)ったりして、どちらかが無理をすることが多い。でも、一夫多妻だと負担を分散できるし、それぞれの得意なことを活(い)かせるんです。例えば、陽咲は料理担当、彩花は掃除や洗濯、妊娠中の千晴は無理のない範囲でその手伝いをしています。僕らの家庭では『やりたい人がやる』というシンプルなルールがあって、みんなが無理せず心地よく過ごせるんです」
それぞれが得意分野を持ち寄り、支え合いながら暮らす姿は、従来の家族像を揺さぶる独特すぎる在り方だ。
「僕は母子家庭で育ち、引っ越しの多い転校族でした。母親は看護師で、夜はスナックでも働いていたので、家にはほとんどいませんでした。小4の時、担任の先生に『髪染めてるだろ』と地毛を疑われたのがきっかけで、学校がイヤになり不登校になったんです」
ところが、中学に上がって転校すると状況は一変。「モテる」という自覚を初めて得たと振り返る。
「中1の時、転校生だった僕を見に来た女子たちから『カワイイ』と言われて、その勢いとノリで書いたラブレターがきっかけで初めて彼女ができました。初体験は16歳で、相手は1歳年下の子。ゴムはつけましたよ。親から『Hする時は絶対ゴムをつけなさい』って教育されてたんで。
でも、19歳で付き合った彼女と″できちゃった婚″。子供が生まれて仕事と育児に追われたけど、若すぎてお互い遊びたい気持ちが抜けず、2年で離婚しました。子供は彼女が引き取りましたね」
若くして家庭を持つも破綻。その後、渡部さんはミュージシャンになる夢を追いかけて東京に出るが、生活は思うようにいかず、ここで『住み込み型ヒモ』という新たな道を切り開くことになる。
「上京した時の全財産は、ギター一本と現金2万円。恋人ができて、そのまま彼女の家に住みついて。一人暮らしの女性に寄生して、ゴハンを作って掃除をして帰りを待つ、という『住み込み型のヒモ』をしてました(笑)」
しかし、そんな生活も長続きしない。彼女との別れで住居を失い、頼る相手もいなくなった彼は、母親に泣きついた。
「母に頼って150万円を振り込んでもらったものの、生活費や無駄遣いであっという間に使い果たし、どん底で鬱(うつ)になりました。生活保護を受けるようになった僕の前に現れたのが当時18歳の彼女。最初は本当に楽しくて救われた気分だったけど、彼女は夜のバイトで金持ちの客と接するうちに感覚が変わり、ある時彼女から『年収4000万円以上じゃないとムリ』と言われ、生活保護の身じゃ歯が立たず終わりました」
フられた悔しさが、渡部さんに『モテ男になりたい』と新たな目標を生む。その後、マッチングアプリで知り合った女性たちに会うため全国を飛び回る『出張型ヒモ』になり、最大16股生活を送った。
この日、渡部さんと一緒に取材に応じてくれた第3夫人の千晴さんは、出会った当時をこう回顧する。
「私たちの出会いはマッチングアプリでした。彼のSNSを見ると、『絶対これ、誰かに撮ってもらってるでしょ』みたいな写真がたくさんあって。『他にも女性いるよね?』と問い詰めたりしたこともあったけど、どこかミステリアスで引き込まれていっちゃったんですよね」
当時同居していた千尋さんと陽咲さん、そこに彩花さんと千晴さんが加わることになり、渡部さんの一夫多妻家族は徐々に形を整えていった。しかし、千尋さんは新生活に慣れず別居するなど、単純に円満な道のりではなかった。
「YouTubeで私たちの生活を知った両親が激怒し、『新興宗教に娘を取られた!』と誤解して、自宅に押しかけてきたこともありました。『娘を返せ!』ってヒステリー状態で大騒ぎ。私は自分の意思でやってるつもりだったけど、普通の人には理解されないんだなって、実感しました」
千晴さんは当時の苦悩を明かす。
「今回の妊娠報告もしましたが、最初は既読無視。母の誕生日に追いラインをしてようやく返事が来ました。でも、『今は会うのは遠慮しとくね』って……」
親の反対がありながらも、渡部さんは一夫多妻という家庭の形を貫き続けてきた理由をこう述べた。
「『ヒモの恩返し』が僕にとって大事なテーマなんです。自分を支えてくれてきた妻たちに喜んでもらいたい」
長きにわたりヒモ生活を送っていた彼が、今ではSNSの収入を家庭に還元し、恩を返している。さらに家庭の拡大にも意欲的で、現在『第5夫人オーディション』を計画中だ。
「今までも『夫人になりたい』とDMをくれる人はいました。でも興味本位で終わる人が多いんです。今回はしっかりと選考して、新しいメンバーを迎えたい。気に入れば第6・7夫人もアリですね」
理解し難い生き方だが、いつか世間が祝福する日はくるのだろうか……。
『FRIDAY』2025年2月14日号より

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