岸和田の2歳女児置き去り死、保育所は欠席に気づいていたが…親への確認電話怠る

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大阪府岸和田市の市立保育所の駐車場で12日午後5時過ぎ、同市の女児(2)が車の中で意識不明の状態で見つかり、間もなく搬送先の病院で死亡が確認された。
府警によると、女児を見つけた父親(33)は「この日朝、保育所に送るため娘3人を車に乗せたが、一人だけ預けるのを忘れて帰った」と説明したという。
府警は、父親が女児を保育所に預けず、約9時間にわたり車内に置き去りにした後、迎えに行った際に発見したとみている。熱中症で死亡した可能性があり、経緯を慎重に調べる。
◇ 岸和田市は14日、次女が登園する予定だった市立保育所が欠席に気づきながら、親に確認の電話をしていなかったことを明らかにした。
市子育て施設課によると、園児の出欠については▽保護者が登園時にチェックカードに記入する▽保育士が園児の顔を見る▽登園予定の園児がいない場合は親らに連絡する――といった方法で確認するのが基本的な対応だった。
保育所は12日、次女の欠席に気づいていたが、担当の保育士が母親に電話をかけようとした際、別の保護者に対応しなければならなくなり、その間に電話をかけたつもりになっていたという。
これまで、欠席した園児への対応を明文化したものはなく、市は13日に臨時所長会を開き、具体的に文書にして配布した。また、各家庭に連絡した日時や対応した職員、やり取りの内容などを記入する連絡記録簿を新たに作成。職員間で情報を共有し、緊急連絡先に連絡がつかない場合、複数回連絡するよう改めた。
同課の溝端多賀子課長は「大変重い事案だと受け止めている。今後、このようなことがないよう努めていきたい」と話した。

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