前編記事『「玉木くん、女の一念を軽んじちゃいかん!」不倫問題で役職停止中の玉木雄一郎に重鎮・亀井静香が喝!』で玉木雄一郎氏の不倫問題に激怒した亀井静香氏。しかし、厳しい言葉も期待する玉木氏を思ってのこと。話はさらに今後の政局に及んでいく。
玉木:内閣不信任案を出して、石破さんに退陣を迫れと?
亀井:おお、当たり前だ。でなければ野党じゃないよ!
玉木:それは野党第一党の立憲民主党がやればいいんじゃないですか?
亀井:ガッカリしたな、今日は。アンタもちいとはマシな男かと思っていたが、勝負どころがわかってないな。
玉木:亀井先生なら今どうしますか?
亀井:本気で政権を奪取するつもりなら不信任案を出すんだよ。現に自民党は過半数を割ってるだろう。野党がまとまって不信任案を出せば、石破政権は倒れる。立憲民主が自民党の味方をするか? 維新が味方するか?
玉木:しないと思います。
亀井:だったら勝てるじゃないか。右見て、左見てからじゃダメなんだ。アンタが突撃すれば、自民党は下野することになる。でも自民党としてはそれだけは避けたい。
じゃあどうなるか?玉木くんを担がざるを得なくなるんだよ。そして大連立の挙国一致内閣を作るべきだ。今は国内で内輪揉めしている時じゃないだろ。
玉木:衆院選の翌日に亀井先生にお会いしたときには、「石破を助けてやれ」とおっしゃいましたよね。だから国益に合致するところは協力したいと思っていたのですが……。
亀井:石破は実直な礼儀正しい男ですよ。俺は鳥取県警時代に石破の親父である二朗知事に仕えたこともあり、縁があるんだ。だけど強力なリーダーでないんだったら倒せばいいんだ。
玉木:そうですか……。
亀井:俺は石破には「今の難しい局面を乗り切るには玉木くんを丸呑みしろ」と発破をかけている。君に言っていることと逆のことを言っているんだ。
玉木:まさに政治家ですね(苦笑)。石破さんには「玉木を呑め」と言って、裏では私に「石破を刺しに行け」と言うのですか?
亀井:お前は頭が良すぎる。石破にしろ、お前にしろまっしぐらに行くヤツじゃないといかん。世界を見てみろ。プーチンだろ、習近平だろ、今度はトランプだろ。みんな虎や狼みたいなヤツらだ。お前みたいなふにゃふにゃしたヤツがそういうのと伍してやれるわけがねえ。
玉木:亀井先生、トランプさんに会いに行きましょうよ。
亀井:なに? お前行け!
玉木:’16年の大統領選のときに石原慎太郎さんと一緒に行こうと約束したじゃないですか。
亀井:当時、俺はもしトランプが当選したら日本にとって大変な脅威になると思っていたから、大統領選の最終盤にニューヨークへ飛び、トランプと面会して「あまり日本を舐めるなよ」と言ってやろうと思っていたんだ。そのときは確かに石原と玉木くんを連れて行こうと思っていた。結局、実現しなかったがね。
でも今は状況が違う。お前は「父兄同伴」じゃないと行けねえのかよ。
玉木:亀井先生が同伴してくだされば心強いです。
亀井:いいこと思いついた。トランプはまだ石破とは会っていないけれども、アンタが先に会いに行くんだ。やってみなさい。
玉木:やってみます。
亀井:それとプーチンにも会いに行くんだ。プーチンに先に会ったほうがトランプも会いやすいかもしれんな。
玉木:今は野党ですけれど、トランプ政権とのコネクションはしっかり作りたいと思っています。ロシアは私が入国禁止対象者になっているので、プーチンさんにお会いするのは難しいかもしれません。
亀井:中国に仲介させればいい。外交統括トップの王毅に話しておいてやる。
玉木:中国との関係も重視しています。世界を平和にしないといけませんから。
亀井:なに?
玉木:世界の平和を回復しないと……。
亀井:お前はいかん。平和なわけねえじゃん。この地球上で一番獰猛な動物はなんだ?人間じゃねえか。そんなに穏やかになるはずないよ。食い合いするんだよ。これはしょうがない。
物理学者のホーキング博士は生前、「あと100年もすれば人類は絶滅する」と言っていた。その通りにならんほうがいいが、生あるものは必ず滅するんだよ。
玉木:それはそうですよ。
亀井:だから思いあがっちゃいかん。生あるものは必ず滅する。その瞬間をどう光り輝いて消えていくか。その消え方を決めるのが政治家だ。それをお前、玉木雄一郎がやれるかどうかだ。
玉木:はい。
亀井:それをあんまり他に頼むな。自分でやれ。石破政権を倒そうと突撃して、誰が同調してくるかはわからない。討ち死にするかもしれん。それでもやることだ。そういう覚悟がないと総理は務まらん。総理になってプーチンやトランプみたいな獰猛な連中と戦うんだよ。日本人なら(カードの)トランプじゃなくて花札で勝負するんだ!
玉木:トランプさんは、花札はわからないと思いますが……。
亀井:今、仲間は何人くらいおるんだ?
玉木:さきの衆院選で国民民主党の議席が4倍になりまして、40人になりました。
亀井:それは国民民主党が良くなったからじゃない。片っ方の自民党がダメだからだよ。太陽が沈んだから月が照っているだけのことだ。自ら世の中を照らさないと。それには日本の文化なり伝統なりとどう向き合っていくかに尽きる。
今、皇室に大変なことが起きているんだよ。眞子さまと小室圭さんの件だ。皇室のお嬢さんが好きな男性と結ばれて民間人になるのは構わないですよ。それは本人の自由だ。
だがこともあろうに日本を戦争で打ち負かして、東京大空襲をやって、原爆を2発も落としたアメリカにお住みになるとはどういうことなんだ。国民の税金で今まで生活してこられたのにおかしいじゃないか。俺は秋篠宮に会ってそのことをお話ししようと宮内庁長官に相談したら、そういう話はできませんと断られちゃったけどね。
玉木:皇位の安定継承についてはちゃんと話し合ってきました。亀井先生がおっしゃったように、今の制度では、女性皇族は皇族以外と結婚したら、皇籍から離脱することになっています。
亀井:皇位継承は男系男子に限定しなければいかん。
玉木:でも今のままでは公務を担う人がいなくなってしまって、残された皇族の公務の負担が大きくなってしまっています。事実上、跡継ぎは悠仁親王殿下だけですから。
亀井:そうか。そういうことを君たちが考えてくれているなら、ありがたい。アンタのような政治家がいるから心配ないわい。
玉木:頑張りたいと思います。
亀井:アメリカとは仲良くしないといけないが、ポチになってはいけないよ。
玉木:自分の国は自分で守る。
亀井:在日米軍に特別な地位を認めている日米地位協定の見直しもやらないといけない。そういうことをアンタがやるんだよ。
俺が村山政権を作った時と同じような状況が生まれてきている。お前さえやる気になれば総理になれる。
玉木:でも今の自民党には「亀井静香」がいないんですよ。連立の段取りをしたり、日本のために党をまとめようという人が誰もいないじゃないですか。
亀井:だから自ら動くんだよ。
玉木:ぐるっと回って趣旨がよくわかりました。
亀井:お前も頭悪いんじゃのう。
玉木:すみません(笑)。
でも亀井先生みたいな政治家はもういないですね。最近の政治家はお行儀が良くなっているというか、論理を組み立てたら答えが出ると思っている。
亀井:俺は遊んでるんだよ。君もとにかく遊びなさい。
玉木:今日の締めは「遊びなさい」。
亀井:所詮、浮き世だから。
玉木:亀井先生のこの生命力としぶとさはすごい。
亀井:ばかやろう!
「週刊現代」2024年12月28・2025年1月4日号より
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