「日本人は海老が好き」と聞いたことがあるかもしれませんが、世界各国と比較しても、日本の海老の輸入量と消費量は常に上位にランクイン。刺身、フライ、天ぷら、サラダ、チャーハン……その食べ方もさまざま。そこで今回は、油で揚げるのでカロリーが気になる「海老の天ぷら」と「海老フライ」を比較しました。管理栄養士の資格を持つライター川越光笑さんに、カロリーについての詳しい解説をしていただきました。
海老の天ぷら
プリプリとした海老を小麦粉と卵と水を混ぜ合わせた衣でカラッと揚げたサクサク食感の海老天。揚げたては香りもよく、最高のごちそうですよね。そのままはもちろん、塩や天つゆをつけて食べるのも美味しい一品。
海老フライ
小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけて油で揚げた海老フライ。最近は、冷凍食品も多く販売されているのでお弁当のおかずとしても人気です。ソースやケチャップ、タルタルソース、レモン、醤油など、食べ方はお好みで。
日本人は、海老が大好き。海老の消費量は、世界でナンバー2だとか。天ぷらもフライも人気ですが、どちらがカロリーが高いのでしょうか? 正解は……? それぞれのカロリーと特徴を解説します。
パン粉の吸収率でカロリーアップ!
海老の天ぷらと海老フライは、どちらも揚げ物なのでエネルギーが高くなりやすい調理法です。どちらも海老1尾25g(21kcal)で比較した場合、海老の天ぷらは54kcal、海老フライは63kcalと、海老フライの方がカロリーが高めという結果に。なぜだか分かりますか?
問題は、「衣」です。海老フライの衣には、小麦粉と卵とパン粉をつけて油で揚げます。海老に衣と油の吸油分が加算されるのです。特にフライの場合は、パン粉の吸油分が高まる傾向に。
一方で海老の天ぷらの衣は、小麦粉と卵、水を使用。フライに使うパン粉は含まれません。その点でもカロリーが低くなります。
とはいえ、どちらも衣を多めにつければカロリーはアップします。よく、お蕎麦屋さんの海老の天ぷらは、衣を厚めにつけて「花揚げ」という揚げ方をしますが、衣を足すことで吸油率は高まり、1尾71kcalに。
フライも同様に、衣を二度づけ(小麦粉→卵→パン粉→卵→パン粉の順につける)することで、1尾101kcalと一気にカロリーが上がってしまうので要注意!
衣が厚いと食べ応えがありますが、カロリーも高まります。ご家庭で揚げものをする場合は、衣を薄くすることでカロリーを下げることも。ダイエット中の方は、“揚げ物は衣薄め”で調理するといいですね。
※種類や量によってもカロリーは異なりますので目安として参考にしてください。
[参考資料]文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)、『エネルギーを下げる料理テク大公開! カロリーダウンのコツ早わかり』(女子栄養大学出版部・刊)
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